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- 1F Cambrian period
- Olenellus fowleri
Olenellus fowleri
オレネルス・フォウレリ (Olenellus fowleri) の標本です。
こちらは米国の個人コレクターの方の、オールドコレクションを譲り受けたものです。
オレネルスの仲間はどれも似通っていて、区別が非常に難しいのですが、本種フォウレリは、一目にわかりやすい姿形をしております。幅広い頭部に、頭部の中心に偏った三日月状の眼、そして胸・尾部の長めの棘など、まるでネヴァディア・ウィークシ (Nevadia weeksi) を彷彿とさせる形状をしております。ただそれも、本種では第3胸節の側葉から伸びる長い棘があることで、ウィークシとは容易に鑑別可能です。
オレネルス類は、胸尾部が異常に保存されずらく頭部ばかりの標本が多いのですが、こちらは本種ではほぼ欠損している串状の尾部まで綺麗に残っています。
何より75mmというサイズは本種としては規格外で、10mm程度のオレネルスと比較すると (写真5番目) その巨体感がよくわかるかと思います。存在感のあるプレートです。
trilobite.person (orm)
2023/03/121. 魅惑の三葉虫 2019年08月25日 23:09
この標本は凄いとしか言えませんね。このレベルはオールドコレクションでなければ出てこないと思いますので、良いタイミングでしたね。オレネルスの仲間は、大型個体になるほど崩れてしまうことが圧倒的に多い中で、尾部の細かい節まで残っているのは奇跡的です。私も本種は所有してはいる(まだ非公開)のですが、このレベルに到底達しませんね。
2. smjpr672 orm 2019年08月26日 00:13
>>魅惑の三葉虫さん
オレネルスは、パラドキシデスやレドリキアと比べても、背甲が薄いんだと思っています。なので、まず完全体が非常に少ないですね。加えて、取り分け、サイズが見栄えに大きく影響する種であります。オレネルスは、完全体かつ一定以上のサイズという条件を満たす標本を探しているのですが、その為、遅々として集まりませんね。
この標本は、他の高品質で大サイズのオレネルスやブリストリア類と一緒に、大量に出品されてました。全く勝手な想像ですが、標本の古さなども加味すると、故人の方の標本かなと感じました。(違ってたら大変失礼ですが)大切にしたく思います。
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ktr
2023/03/18 - 編集済みすごい標本ですね、と書いたきりあとが続かないんですが……
私ならこの尾部?だけでご飯三杯はいけますね。
trilobite.person (orm)
2023/03/18ありがとう御座います。この種、尾部が残っている標本がかなり少ないので、特にそこが良かったですね。
オレネルス類はまだ欲しい種があるのですが、出回るのは頭部の部分化石ばかりで、全然収集が進まないのが困りものです。