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Undetermined species_02
中国雲南省の保山市 (Baoshan) のShihtian累層産の標本です。調べる限りでは、おそらく未記載であると思われます。
サイズは尾棘含めて15mm、含めずで11mmほどと小さめです。やや目立つ頬棘をもち、尾部後端から長めのスパインが一本伸びています。この標本では痕跡的なのですが、後端の棘とは別に、尾部からはさらに一対の小さな棘があるようです。目と目の間は離れており、小ぶりながらも、少々独特な顔貌をしております。
この種、形態的には、少し前にUndetermined species (Ordovician) として掲載した、同産地の種に非常によく似通っているなと感じます。6, 7枚目の写真で、該当の標本と並べています。
あくまで推測の域を出ませんが、全体的に非常に類似度が高いことと、サイズ差や以前の標本の方が尾部の2対の棘が発達していることを考慮すると(一部の三葉虫の幼体では、胸〜尾の対の棘が発達している傾向がある気がします。e.g., P.gracilisなど)、本種と前回の種は、完盾体ー幼盾体の関係にあるのかなと夢想してしまいます。
Trilobites
2023/11/02未記載種の収集が順調に進んでいますね。特徴が良く残る個体は、思っていたより競争率が高くなり、そもそも良い個体が少ないといった事もあり、私は収集が停滞しております。
成長の過程により形態が変化している可能性もありますし、棘が脆くて残り難い可能性も種の同定を困難にしている要因かと思います。中国の事なので、そろそろ専門的な論文が出てきそうなのを期待しております。
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trilobite.person (orm)
2023/11/02実際のところ、順調というほどでもなく、収集が停滞しているのは私も同じです。たとえば同産地のキクロピゲ類とかレモプレウリデス類とか押さえられていないのですよね。網羅はとっくに諦めていて、縁があった標本だけでも入手しておこうという感じです。
中国は何のかんの地域ごとに熱いマニア〜研究者がいるようなので、今後に期待したいですね。
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ktr
2023/11/03 - 編集済み~の一種、というのはよく見かけますが、属名がないのはちょっと困りますね。
それにしてもこの標本、目レベルでもどれに属するのかよくわかりませんね。
他産地のオルドビス紀でこれに似たもの、なにかあるでしょうか?
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trilobite.person (orm)
2023/11/03本当にこの辺りの同定については、みなさんの知恵をむしろお借りしたいぐらいです。界隈では一番詳しい人がたむろしていそうな、The fossil forum等も参照してみたのですが、関連する標本情報はなしでした。
見た目だけで言うのであれば、オルドビス紀という時代を考慮しても、アサフス目のアサフス科が近いかなとは思います。特に、モロッコ産ですが、オルドビス紀のMegistaspis hammodiなどは外形だけからは結構似通っているなとは思いますね。
一方で、もしも幼楯体がGuangxiaspis gungxiensisに近いという私の妄想が正しければ、話が違ってきます。というのも、G. gungxiensisはTsinaniidae (=コリネキソクス目) に属するという説もあるようで、その場合、本種もコリネキソクスの枠内である可能性も浮上しますね。最も、どちらも見当はずれかもしれません。
ktr
2023/11/03なるほどいわれてみればそんな気もしますね。
それでは私は新設のアウラコプレウラ目に一票投じておきます。
当るかどうかは先のお楽しみといういことで。
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trilobite.person (orm)
2023/11/03アウラコプレウラは想定外でした。でもありうる話かもですね。
我々のようなアマチュアがあれこれ妄想できるのは、化石の世界の、一つ素晴らしい点だなと思いますね。