Modocia whiteleyi
アメリカで多産するModocia属の中でも、こちらはウィークス (Weeks) 累層産のモドシア・ウィテレィ (Modocia whiteleyi) です。
この地の種は全体的に希産ですが、このウィテレィは比較的多産する方かと思います。独創的な形状の多いウィークス産の中では、セダリア・ミノル (Cedaria minor) と並び、あまりこれといった特徴を指摘できず、おとなしめの三葉虫です。本種と比べれば、有名種のモドシア・ティピカリス (Modocia typicalis) などは、むしろずっと派手に見えます。
黄色/赤色の母岩が背景であるからこそ種名が判断できるものの、もしも黒色頁岩がバックであったなどとすれば、本種を同定することは極めて困難になるでしょう。
他の同種標本を見ると、どうも微妙に見た目が違う種が混在しているようにも見えるのですが、上記の判別の難しさもあり、それが成長段階の差なのか、種としての差なのか、私には判断できません。
意外に悩ましい種です。
Middle Cambrian (Series3, Guzhangian)
Weeks
House range, Millard county, Utah, USA
Modocia whiteleyi
trilobite.person (orm)