MUUSEO SQUARE
エイ出版社 2008年
各ユニフォームの進化に加え、名前や背番号の書体、あるいはバッヂ類などディテールにこだわり、その奥深い世界を探訪することを試みたつもりだ。(中略)そんな思い出深いユニフォームの数々を眺めながら、しばしノスタルジックな世界に浸っていただけたら幸いである。―まえがきより―
サッカーのユニフォームに宿る不思議な力とは?
1994年、真夏のアメリカ。灼熱のピッチで、青色のユニフォームを身にまとったポニーテールの男は右足を振り抜いた。ボールがゴールマウスの遥か上に飛んだことを悟った瞬間、その男は腰に手を当てて視線をピッチに落とした。その横では黄色のユニフォームの男たちがお祭り騒ぎをしている。私が初めて観たワールドカップでのラストシーンだ。その映像に映る青色(アズーリ色)と黄色(カナリア色)は、はっきりと覚えている。今でも、イタリア代表、ブラジル代表のユニフォームを目にすると、そのシーンが蘇ってくる。サッカーのユニフォームには、ウエア以上の”何か”が存在すると昔から思っている。その”何か”が知りたくて、サッカーのユニフォームをコレクションにしているchibaggioさんを訪ねてみた。今回はサッカーを愛してやまないChibaggioさんに、こだわりのユニフォームコレクションについて聞いてみた。