毎年恒例となっている編集長のイギリス渡航。なんでも最近、イギリス滞在が楽しくなるツール、単眼鏡を手に入れたのだとか。今回はコンパクトかつオシャレなライカの単眼鏡をご紹介。
身軽さで抜きん出ているのが単眼鏡
ここ数年、毎年恒例となっているイギリス渡航。なぜ何度も訪れる程、私がイギリスに惹かれるのか。理由は幾つもあるのだが、その一つに幼少期に夢中になって読んだ物語「秘密の花園」(作:フランシス・ホジソン・バーネット)と「指輪物語」(作:ジョン・ロナルド・ロウエル・トールキン)の存在が大きい。
写真手前が秘密の花園、奥が指輪物語。指輪物語の作者はイギリス出身で、物語の中でもムーアの沼地や荒野などイギリスのカントリーサイドらしい風景も登場する。
どちらもイギリスを舞台とした児童文学の名作。
物語に登場する場所を訪れて、その世界観を肌で感じてみたいという気持ちが、私を何度でもイギリスへと連れてくるのだ。
「秘密の花園」では、主人公の少女が親戚に引き取られ、イギリスのムーア(イングランド特有の地形、荒野の意)で成長していく姿が描かれる。題名の通り、主人公は秘密の花園を見つけることになるのだが、その花園のありかを知るきっかけにロビン(ヨーロッパコマドリ)が登場している。
実はこのロビン、イギリスのいたるところで目にすることができるのだ。
もともと野鳥や昆虫、自然を観察することが好きだったのだが、自分の好きな作品に登場するということもあり、鮮明にもっと近くで見てみたいという気分になった。
そんなときに、気軽に扱える双眼鏡があったらという気持ちで、探して行き着いたのがこの単眼鏡だ。
海外ではできるだけ身軽に行動したいこともあり、大きい双眼鏡を持ち歩くのは気が引けた。何かもっとライトに持ち運べるものはないのか、ネットでチェックしていたところ双眼鏡ではなく単眼鏡があると知る。
さらには、憧れの世界的レンズメーカー・ライカから単眼鏡が発売されていると知り、即決したのだ。
このツールを手に入れてからというもの、イギリス滞在時の楽しみが一層増した。
街の公園のベンチで休憩しているときも近くを通りすぎるリスや鳥をを覗いてみたり。(じっと見つめていると動物たちも不思議と近寄ってくるのだ)
覗き口を逆さにすれば顕微鏡としても利用できるため、恒例の植物園巡りでは珍しい花を拡大して観察してみたり。
ちょっと気になったときにポケットからさっと気軽に取り出して使える、この軽快さがとても気に入っている。
前回の滞在では、街中でロビンをはじめ、ハイイロリス、ブラックバード(和名はクロウタドリ。ビートルズのタイトル曲としても有名だ)、ムーアに惹かれて見つけた土地、ダートムーア(イギリス南部にある湿地帯)では、野生の馬や羊なども見ることができた。
クロウタドリ(英名:Blackbird)
カナダガン(英名:Canada Goose)
オオバン(英名:Black coot)
単身旅行ということもあり、この単眼鏡が良き遊び相手にもなってくれる。
次回も花咲く6月に渡航予定。スコットランドを中心に各地を訪れてみたい。
今度はどんな場所で、どんな動物や自然と出合うことができるのか、今から楽しみでならない。
ーおわりー
ライフツールを一層楽しむために。編集部おすすめの書籍
ライカを愛する者へ贈る1冊
Cameraholics Vol.2 (ホビージャパンMOOK 968)
「カメラとフォトグラフィーと人」をテーマとするカメラ誌「カメラホリック」の第2弾。
総力特集は、「ライカへの偏愛」。
ライカを愛機として活躍中のフォトグラファーの作品を多数掲載した50ページ以上もの特集です。
また、日本を代表するライカ派の写真家・植田正治氏の面影を訪ねる巻頭スペシャルと、人気写真家・田中長徳氏による京都撮影旅行記「チョートク先生、デジタルライカで撮る」などの大型企画に加え、
「ファーストライカを、フィルムで愉しむ」、「おこづかいで買えるオールド“ライカ"レンズ」といったバラエティに富んだ特集記事を用意。
ライカユーザーやライカ信者のみならず、ライカに興味はあってもなかなか一歩を踏み出せない、すべての趣味人にオススメできる一冊です
三人の子どもに訪れた、美しい奇蹟を描いた児童文学永遠の名作を新訳
秘密の花園(新潮文庫)
十歳にして両親を亡くし、親戚に引きとられたメアリ。顔色も悪く愛想のない彼女を唯一楽しませたのは、ひっそりと隠された庭園だった。世話役のマーサの弟で、大自然のなかで育ったディコンに導かれ、庭園と同様にその存在が隠されていた、いとこのコリンとともに、メアリは庭の手入れを始めるのだが――。
ファンタジー史上に輝く不滅の金字塔
終わりに
前々から購入しようかどうか迷っていた単眼鏡、ついに手に入れたんですね。。。私も初めて触らせてもらいましたが、確かに小さくて軽い! ちょっとした自然や動物が気になったとき、双眼鏡だとちょっと大げさな観察スタイルになりますが、これなら軽快、さらに覗いているだけなのになんかちょっとおしゃれに見える(笑)。アイテム次第で気分もずいぶん変わるものだなぁと感じた編集長の愛用品でした。