北海道庁旧本庁舎「近代洋風建築シリーズ初日カバー」

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1982年9月10日発行

 札幌の街の中央に広大な公園のような敷地をとって、この"赤れんが庁舎"が建っている。札幌の街は、この地に明治6年に竣工した開拓使本庁を中心にして原野の中に都市計画がされたのだから、中心にあるのは当然とも言えよう。

 その木造の開拓使本庁が焼け、また開拓使が廃止されて北海道庁が設置されたのを機会に、明治19年7月、この本庁舎の建設が始まり、21年(1888)12月に完成した。明治42年1月火災にあって室内と屋根とが焼けたがレンガの壁は残り、それを補正して北海道本庁舎として永く使われてきた。昭和43年に新しい庁舎がこの構内に建ったので、この建物は記念館となり、ずっと撤去されていた中央の八角塔を復原するなど大規模な修復工事がされて、ふたたび創立当初の姿を道民の前にあらわした。昭和44年には国の重要文化財に指定された。

 レンガおよび一部石造で、地下1階地上2階の大きな建物で、レンガの化粧積み、屋根上のにぎやかな煙突や換気筒など、全体に大まかではあるが装飾的な意匠は、アメリカのヴィクトリアン・ゴシックに留学したことのある土木技術者である。建築家と少し違った大ぶりのデザインもそのためだろう。

 緑濃い敷地の中に赤レンガの色が映えて、いかにもノビノビした北海道の雰囲気がここにはある。明治20年代の日本人の設計になる本格的なレンガ造官庁建築としても、また北海道開拓の歴史的な意義をも併せ伝える建物として貴重である。傍に明治6年の開拓使本庁庁舎跡の遺構が発掘されており、この建物と併せて指定されている。

(重要文化財、札幌市)

※1982当初の説明です

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    Jason1208

    2019/09/25

    絵葉書の北海道旧庁舎です。

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    • おおっ!!
      実は私も旅行がてらに。。。
      風景印をポンポンしました。

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