野点とは?
屋外で茶を点(た)てること、または野外で行われる茶会のこと。
野山に出て遊ぶ野遊びのことを野懸(のがけ)と称したため、野点(のだて)のことを野懸茶と呼んだ。また、松葉などを燻(ふす)べて湯を沸かし、茶を点てる風情に趣きを感じたところから「ふすべ茶の湯」とも称された。
最初の登場は「1587年、千利休が豊臣秀吉のために箱崎(博多)の海浜の松原で松葉をかきよせ、これを燻べて湯を沸して茶を点てた」とする記述が『南方録』に記されている。これが同年の北野大茶湯(豊臣秀吉が京都の北野神社で開いた大茶会)に引き継がれたとされ、今日でもさまざまに趣向をこらして行われる。