イスラエル/アンネ・フランク 1988.4.19【World Topics Stamp Collection】

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『アンネ・フランクと"隠れ家"』

 アンネ・フランクの一家が、アウシュビッツにおくられるまでの約2年間にわたって"隠れ家"にしていたのが、切手に描かれた建物である。これに彼女の肖像がとサインが、切手のタブにわたって記されている。

 1929年にドイツのフランクフルトに生まれたアンネは、ユダヤ人を敵視するナチス・ドイツの台頭とともに、オランダのアムステルダムへ一家で逃れた。しかしナチス勢力はすでにオランダにも及んでおり、一家は、この切手の建物の屋根裏に隠れ住むことになる。官憲につかまるまでの26カ月、アンネがつづった日記は、第2次世界大戦を、迫害された側から見た文学的資料といえるだろう。

 中世以来、「ユダヤ人」と言えば、モーゼの教えを信じる人々、つまりユダヤ教徒を意味していた。しかし、19世紀になって、この「ユダヤ人」観はくつがえされ、出生に基づく人種集団としてみようとする考え方が台頭した。反ユダヤ主義は、1870年代、大不況で没落の危機を感じていた中世ヨーロッパ中間層に生まれ、資本主義社会の行きづまりはユダヤ人が原因であると考え、彼らを追いやろうとする。その主張が、特にドイツ、オーストリア、フランスで"支持"されるようになり、この差別的な反ユダヤ主義は急速な広がりをみせた。これを大々的に政策として推進したのが、ヒトラーであった。それだけに、今回、ユダヤ人国家であるイスラエルから、アンネ・フランクの切手が発行されたことは、意味深いことだと言えるだろう。

※1988年当初の説明です。

#切手

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  • Animals 16

    Jason1208

    2019/12/17

    絵葉書より、アムステルダムの「アンネ・フランクの家」空撮です。(赤丸部。今は博物館になっている)。

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    • 上から見るとこんあ感じなんですね。

      これは、お友達が送ってくれたポストカードです、

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