アメリカ合衆国/「月面着陸20年」1989.7.20【World Topics Stamp Collection】

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『宇宙開発の意義のある「第1歩」』

 米ソの宇宙開発競争は、ソ連リードのうちに始まった。1961年4月に打ち上げた「ボストーク1号」で、ユリ・ガガーリン空軍少佐は、1時間48分かけて地球一周に成功した。これが人類初の宇宙飛行であった。これに対してアメリカは後れをとったが、国威の発揚と優れた技術力の周知のため、1960年代の終わりごろまでに、月面に人類を着陸させようという有人宇宙飛行を計画。67年12月の試験・訓練衛星の初打ちあげに始まり、弾道地球周回、月周回飛行を経て、月の《静かの海》に着陸した。当時の、アームストロング船長の「ひとりの人間の小さな一歩も、人類にとっては大きな一歩である・・・」という言葉に、すべてが象徴されるような、歴史的な快挙であった。

 それからちょうど20年目にあたる今年、月への第一歩を記念して発行されたものが上の切手だ。図案は、月に降りたった二人の宇宙飛行士を描くシンプルなものだが、図案を迫力あるものにするため、サイズは「速達切手」と同じく大型で、しかも、額面はアメリカ国内ならどこでも2~3日で配達されるという「プライオリティ・メール(最優先郵便)」に使われる2.40㌦だ。

 現在、各国の科学技術は「宇宙」を目指し、各種の実用衛星や探査機が相次いで打ち上げられている。そして、切手に描かれた月着陸からたった20年で、宇宙開発は大きく進歩し、地球は新しい「宇宙時代」を迎えつつある。

※1989年当初の説明です。

#切手

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