ハゴロモズル(THE BLUE CRANE)「国際鳥類保護会議 世界の鳥切手コレクション」

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発行 :1974年11月発行
発行国:南アフリカ
額面 :50セント(南アフリカ・ラント)

 脚の長い大きなハゴロモズル(Anthropoides Paradisaea)は南アフリカ共和国の国鳥です。"スタンリーのツル"としても知られるこの鳥は、長い次列風切羽が特徴とされ、立っているときはその下部が地面につきそうなほどです。

 この鳥はダンスをするというたいへん興味深い習性があります。雄、雌ともに踊り、かつては求愛の儀式と考えられていましたが、それは繁殖期だけではなく常時みることができます。そのため、それはむしろ喜びの優雅な表現のようで、子供のツルまでが大人たちのこの陽気な儀式を真似することが観察できます。

 ツルは毎年必ず同じ繁殖地にもどってきますが、地形や地質などが大きく変化すると別の移住地を捜さねばならなくなります。しかし、新しい移住地に適応しにくい性質をもっているため、自然環境の保全がこの種族を保存するうえで最も重要な役目を果たすのです。

 他のツルの仲間同様、ハゴロモズルも地面に巣をつくります。しかし、他の鳥のような巣作りはせず草の生えた浅い窪地を利用して卵を産むだけです。雄雌を日中にしばしば役目を交代しながら卵を温めます。一回に2個以上の卵を産むことは滅多になく、孵化機関はおよそ30日です。

 卵からかえった雛は綿毛に覆われており、その日から翌日ぐらいにはすでに歩き始め、10週間もたたぬうちには飛べるようになります。その家族構成は次の繁殖期までは維持されますが、その後は、若い鳥たちだけでグループを作るように親鳥がしむけるのです。そしてその新世代の鳥たちが成長して番いとなり再び同じ過程が繰り返されるのです。

#切手

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