Bohemoharpes cf. acuminatus

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スウェーデン、ゴットランド島のシルル紀の地層から産出したハルぺスの仲間です。ボヘミアのハルぺスという属名ですが、この属名のハルぺスはデボン紀までの時代と割と広範囲のハルぺスに用いられ、見た目も差異が感じられない程に似通っています。ゴットランドは、シルル紀の世界的代表産地ながら、一部の種を除けば入手が難しい事はコレクターなら理解できると思います。この地の他の種類同様に小型の個体であり、分離している物の同一個体と分かる胸部と尾部が近くに並ぶ産状です。この標本は、メキシコの「The Back to the Past Museum」の元コレクションでした。

【標本リンク】The Back to the Past Museum Trilobite viewer
https://esribelux.maps.arcgis.com/apps/MapJournal/index.html?appid=621ca59bf5444d3d8d444638e61c1d1f

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  • この標本は初めて拝見した気がしますが、ぱっと見、イギリスのWenlock累層の標本かと見間違いました。私はこの地の標本は、まだカリメネもエンクリヌルスも所有しておりませんが、それらと比べてもまず見かける事がなく、格段に希少な種だとわかります。
    それにしても、全く不思議なのはこの地の三葉虫の小ささですが、新the back to the past museum図鑑のp355の同種標本も、縮尺から考えると実際には20mmもなさそうですので、このサイズが標準的なんですね。

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      Trilobites

      2021/01/01 - 編集済み

      確かにGotlandのHarpesは、滅多にありませんね。かつてゴトランド紀と言った程にシルル紀の重要な産地なので、地味な種類しかいませんが、個人的には重要視している産地であります。同じシルル紀でもNYのRochester Shaleなどは大型化したのにGotlandは全体的に小型ですよね。多分Rochester Shaleより棲息域が深いか寒冷だったのだと思います。

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