Altiocculus harrisi

0

三葉虫にあまり興味のない人にとっては、本種はたぶんエルラシアが長く延びたようにしか見えないだろう。
私もまあ現物を見るまではそんなふうに思っていた。
しかし、じっさいに見ると、やっぱりこれが違うんですな、当り前ですけど。
たんにエルラシアが延びただけではない、サムシングがそこにはある。
そのサムシングが本種の魅力を形作っているわけです。

しかし、前にLabログにも書いたように、表面を覆っている保護剤(?)のギラギラが、そのサムシングの発現を妨げているようにみえた。
そこでアセトンで剥がしてみたわけです。
結果は、おそらく前よりよくなった、少なくとも私の好みには合うようになったと思う。
ビフォーアフターの画像を並べておくので、ご覧ください。

全長:41mm

Default
  • File

    trilobite.person (orm)

    2024/04/28 - 編集済み

    この種でしたか。確かに、ケラウルスと母岩含め全体的な質感が似ておりますね。
    そして、アセトン処置前と比較すれば、私の好み的にも、保護剤を剥がした方がいい感じになっているなと思います。ギラギラした色合いが減った事と、本種の持つ細かな顆粒がよりはっきりして良くなっていますね。

    返信する
    • File

      ktr

      2024/04/28

      はい、この種です。
      今回のはあまりにひどいので落としてしまいましたが、そうすると今度は完全にマットな質感になって、艶というものが皆無なので、それはそれでどうなのかな、と。
      できれば一刷毛ほしいところですね。
      やっぱり売り物になっている三葉虫たちは、どれもきれいに見せるためにそれなりの努力が払われているんだな、と改めて思いました。

      返信する
  • File

    Trilobites

    2024/04/29 - 編集済み

    予想としてはロシア産のアサフスを処理したのかなと思ってましたが、予想が外れました。人も化粧で別物となりますし、完全体趣向が強いコレクターが多いので、販売するのに見た目は重要ですから、'化粧'をしなければ半額以下になる可能性もありますからね。見比べてみると'化粧'を剥がした姿のが私も良いかなと感じますが、これは人それぞれかもしれません。Altiocculusは、一般種に近いとは思いますが、良い個体が少ないですね。私も実は以前公開していた標本を含め、2体所有しているのですが、ネット上の状態の良い個体と見比べてしまうと、何となく公開すべきか、売却すべきか躊躇したまま時が過ぎています。

    返信する
    • File

      ktr

      2024/04/29

      ロシアのはたいてい仕上げにニスを塗るようですね。
      私の手持では、唯一キベレがノーメイク(もしくは超薄化粧)ですが、とくに問題なさそうです。
      私も標本はあまり弄りたくないんですが、今回はやむを得ませんでした。

      アルティオクルスは頭部の造りや体節の多さなど、見どころは多いですね。
      かつてはアロキストカレとも呼ばれていたようで、ドルメンシスという別種もいるようですが、違いがよくわかりません。

      コレクションの質が上ってくると、意に満たない標本は出しづらくなるというお気持、わかります。
      とくに一般種などは、公開の必要があまりないので、なおさらですね。

      返信する