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Deanaspis goldfussi
昨日登録した D. senftenbergi と同時に届いたもの。
こちらは D. goldfussi という種名だが、両者がどう違うのか、まだ調べてみない。
調べてはみないが、おそらくたいした違いはないのではないか、という気がする。
記載はともに古く、前者は1847年にハウレとコルダによって、後者は1846年にバランドによって行われている。
今日では、三葉虫に関心をもっている人なら、Deanaspis といえばチェコ産がすぐに思い浮ぶと思うが、この Deanaspis という属は、もともとはトルコ産に与えられた名前らしく、それがどういう経緯でチェコ産に適用されるようになったのか、そのあたりもいまのところ謎だ。
この標本はややぺしゃんこ気味で、頬棘も失われているが、頭部の縁飾りも含めて、全体がきれいにクリーニングされているので、ルーペで見るとじつに目に快い。
これでもう少しサイズがあり、母岩と本体とのコントラストがはっきりしていたら、なかなかの見物になったと思われる。
本種が属するトリヌクレウス類というのは、頭部に三つの核(というか膨らみ)があるのが特徴で、アサフスに分類されているけれども、むしろハルペス類に近いのではないか、という気がする。
全長:12㎜
trilobite.person (orm)
2024/06/09 - 編集済み最重要部の縁飾りに加え、頭部の頬棘以外と胸尾部までと、チェコ産のトリヌクレウスでもここまで残っているものがあるものなんですね。
トリヌクレウス類は難しい種ですね。特にイギリスのトリヌクレウスなどは種類も多い上全部一緒に見えるので、長年調査をサボっています。縁飾りといい、やたら長い頬棘といい、実際は、実に興味深い種なんですけどね。
ktr
2024/06/09頬棘は、人間の顔でいえばヒゲみたいなもので、ないほうがすっきりしている場合もありますね。
トリヌクレウスがむつかしいというのは同感です。
私も本種の購入を機にちょっと調べてみたんですが、これは見込みないと思って早々に切り上げました。
それでもいちおうの収穫はあったので、いずれ折をみてLabログに出そうかと思っています。
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