第3集 伊万里・有田焼(1) (伝統的工芸品シリーズ切手 初日カバー)

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 伊万里・有田焼は、佐賀県の有田町、伊万里市を中心とした、1市3郡の5町で生産されている磁器で、世界に誇るわが国の代表的陶磁器のひとつである。朝鮮の役の折、藩祖鍋島直義に同行した朝鮮の陶工李参平が、元和2年(1616)に有田泉山で白磁鉱を発見し、白川天狗谷で磁器を焼いたのが、現在の伊万里・有田焼の始まりである、江戸時代には、伊万里港から船積されていたので、伊万里焼として知られたが、明治中期に佐世保線が開通し、有田が鉄道輸送されてから、有田焼と呼ばれるようになった。しかし、伝統的工芸品産業の振興に関する法律では、両者の名前をとって伊万里・有田焼の名称で指定されている。製品は日用食器、茶器、花器等の家庭用品、装飾用品のほか建築用タイル、電子用碍子、化学工業用耐酸磁器等であるが、新しい時代の要請に応えて、設備の近代化、企業の合理化を図って、現代生活に即した製品の生産に努力している。

 伝統技術によるものには、古伊万里系、柿右衛門系、色鍋島系の三つ流れがあり、清純な白磁、素朴な染付、絇爛な錦手、優美な赤絵、典雅な色鍋島等が代表的ものである。陶石は天草陶石、泉山陶石で、下絵付けには呉須絵具(ごすえのぐ)、釉裏紅(ゆうりこう)銹絵具(さびえのぐ)を上絵付けには和絵具、金銀彩絵具を用い、釉掛けは浸し掛け、流し掛け、はけ掛けによる。伝統工芸士は。ろくろ6名、下絵付け8名、上絵付け3名の合計17名がいる

※1985年当初の説明です。

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