チシマギキキョウ(高山植物シリーズ 初日カバーコレクション)

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 本種が属するホタルブクロ(カンパニュラ)属は世界の温帯に約250種あり、平地産、高山性のものがある。どちらかといえば高原などの涼しい場所に生える種類が多く、特にヨーロッパ産は暑さに弱い。

 本種は日本の代表的な高山性カンパニュラで、もう一種のイワギキョウと共にアルピニストには愛好されている。自生地は広く、北海道、本州中部以北の高山帯、さらに樺太、千島、アラスカまで分布している。生育地はよく日の当たるれき地に多い。高さ10cmほどの多年草で、長く伸びる地下茎がある。光沢のある葉は地際から生じ大きくない。花は7~8月に咲き、短い花茎を伸ばし、その先端に鐘型のかわいい花をやや下または横向きにつける。花の大きさは3~4cmで、先は5つに裂けている。花の色は青紫色で、美しいのでお花畑で目立つ。白花もある。イワギキョウとよく似るが花の内部に白い毛が生えている点、花色がうすい紫色であること、咲いている花の向きが上向きより横向きという点などから区別する。

 本種も山草家が愛倍するが、夏の高温・多湿に弱いので栽培は大変である。

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