第2集 紅型(1) (伝統的工芸品シリーズ切手 初日カバー)

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 びんがたは、「紅型」と書くが、紅は色、型は模様を意味するものと解されている。紅型は友禅、小紋、絞りとともに、日本の代表的な伝統染色で、沖縄独自の明るく鮮やかな色調と紅型模様を基調とした、華麗な模様の染物である。

 起源については不詳であるが、15世紀に中国の型染、インドやジャワの更紗(さらさ)、17、18世紀に友禅染等の染色技法を吸収して、生まれたものと考えられている。

 沖縄以外に、東京、静岡、京都でも着尺(きじゃく)地、訪問着などが生産されているが、琉球びんがたは沖縄の主要な地場産業のひとつで、沖縄県の那覇市、宜野湾市、浦添市、糸満氏、島尻郡の豊見城村、玉城村で生産されている。

 いずれも個人経営で、全工程を一貫して行っており、生産性は低い。製品は、着尺地、帯地、風呂敷、テーブルセンター、インテリア等である。生地は絹布、麻布、芭蕉布、綿布、染料は植物染料で、藍は琉球藍を、また防染糊にはもち米糊に米ぬか、食塩などを混ぜあわせたものを用いる。

 琉球びんがたには、色染めの紅型と、藍一色の藍型(えーがた)があり、いずれも型紙による「型付(型染)」と型紙を使わず、糊袋(糊筒)で手描きする「筒引き(筒描き)」の二通りの防染の技法がある。紅型はどんな多彩なものでも、突彫りで彫った一枚の型紙だけで糊伏せし、顔料で色差し、隅取りをする。伝統工芸士の認定を受けた人は、まだいない。

※1985年当初の説明です。

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