イロマジリボウシ(THE ST.LUCIA PARROT)「国際鳥類保護会議 世界の鳥切手コレクション」

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発行 :1976年4月発行
発行国:セント・ルシア
額面 :5セント(東カリブ・ドル)

 この記念切手に描かれているイロマジリボウシ(Amazona versicolor)は小アンティル諸島のセント・ルシア島にしか棲息していないオウムの種族です。その羽毛は色彩豊かですが緑色が主調で、羽の先端部は濃い黒色です。前頭部と頭頂は淡いブルーで、耳羽と頬にかけて徐々に濃い青色に変化していきます。また、まばゆいばかりの赤色の縞が喉から胸の上部中央までのびています。

 学名をアマゾナとして知られるボウシインコの仲間であるこの鳥は、セント・ルシア島中央部の降雨林に棲息しています。しかし、野生のこの鳥の生態はほとんどわかっていません。早朝、空を行くイロマジリボウシの群れの鳴き声を聞くことがありますが、それ以外は大変静かです。その緑色の羽毛のため、木にとまっていても見分けがつきにくく、巣作りの習性についてもほとんど知られていません。

 オウムは愛玩用として昔から人気がある鳥で、紀元前200年ごろの古代ローマ人の邸宅などで飼われていた証拠が発見されています。その美しい羽毛と人間の声音を真似る特異な能力は世界中の愛鳥家の好むところとなっていますが、一羽だけ籠に入れて飼うのは残酷なことです、群居性があるため飛びまわることができるような広い鳥小屋で番で飼うのが最適です。

 イロマジリボウシも減少し続けている種属ではありますが、まだ絶滅の危機に瀕しているわけではありません。しかし、島の開発は鳥の生存に不可欠な森林をいずれは伐採してしますことになるため、その棲家を確保する保護法が早急に必要とされています、。より緊急に必要とされるのは、狩猟の厳しい取り締りの実施です。オウムはペットとしての需要の多い有利な商売であることが、この鳥たちの生存を脅かしているのです。

#切手

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