イギリス「産業革命の遺産」1989.7.4【World Topics Stamp Collection】

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『切手にみる機械時代の幕開け』

 英国郵政が発表した上の切手のタイトルは"Industrial Archaeology"、直訳すれば「産業考古学」となり、何のことだかわからないが、考古学といえば、切っても切れない関係にあるのが博物館だ。実は、1989年はイギリスが定めた「博物館の年」であり、これにちなんで、イギリスの各博物館が手厚く保護している「産業革命」の遺産を図案にしたのがこの切手だ。

 18世紀中頃、世界に先駆けて、イギリスに始まった「産業革命」は、「農業革命」と並び、人間社会を根本を変革した。新石器時代にメソポタミア地方で農業を始めた「農業革命」は、人類を長い狩猟・採集経済から解放して農業を中心とする「農業社会」をもたらしたが、産業革命は「農業社会」から工業を中心とする「産業社会」への移行を明確に位置づけた。そして生産技術の「道具」から「機械使用」への変化にともなう産業・経済・社会上の大変革をもたらし、現在の高度機械文明に至っている。

 切手には、当時をしのばせる橋や工場が、昔のままの姿で再現されている。

それぞれの図案は
▷19ペンス=シェロプシャーの世界初の鉄橋(1799)
▷27ペンス=セントアグネスの錫工場
▷32ペンス=ニューラナークの貿易工場(1786)
▷35ペンス=ポンチシルト水道橋(1805)

※1989年当初の説明です。

#切手

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