みんなのコレクションが集まるミュージアム

File

映像ソフト 英語圏クラシック映画

 いわゆる「古き良き時代の映画(必ずしも名作とは言えないものもありますが)」の映像ソフトを展示します。英語圏ですからアメリカ、イギリスの映画で、かつ古い作品が対象となりますが、どの段階までが古い作品なのか、またはそうではないのか、というのは、恣意的に決めさせて頂きます。

  • Loading

    Blu-ray「第三の男 4Kデジタル修復版」

  • Loading

    DVD「ストレンジャー」

  • Loading

    DVD「市民ケーン」

  • Loading

    DVD「ヒッチコック短篇集」

  • Loading

    DVD「オードリー・ヘプバーンの初恋」

  • Loading

    DVD「ジェニーの肖像」

  • Loading

    DVD「拳銃の町」

  • Loading

    DVD「バターンを奪回せよ」

  • Loading

    DVD「アリゲニー高原の暴動」

  • Loading

    DVD「駅馬車」

  • Loading

    DVD「リオ・グランデの砦」

  • Loading

    DVD「硫黄島の砂」

  • Loading

    DVD「西部開拓史 特別編」

  • Loading

    DVD「危険な道」

  • Loading

    DVD「若き日のリンカーン」

  • 1
    Loading

    Blu-ray「第三の男 4Kデジタル修復版」

     『第三の男』自体については、他フロアにこの作品を収録したDVDを展示しましたし、その際の紹介文でも申しあげたとおり、正直言って語り尽くされている作品ですので、作品そのもののことではなく、ここでは本展示アイテムであるBlu-rayについて触れてみたいと思います。
     まず、表題にあるとおり「4Kデジタル修復版」ですので、「画像が修復されているのだ」という先入観があるにせよ、実際に観てみて端的に映像はきれいだと感じました。特に陰影の明確さ、「光と影」は単に「白と黒」などではなくその間の微妙な差がより明瞭になった、などの印象を受けました。ですので、夜の場面も目を凝らさずに見られましたし、またハリー・ライムを待つホリーの背景の展望車のさらに背景の曇天の雲の模様はより濃淡がはっきり見えましたし、さらには展望車の中から見る下界の様子もより鮮明に感じられました。と、このように修復の効果が見て取れるシーンは枚挙に暇がないわけで、この映画を最初にとある図書館の視聴室の16mmフィルムによる上映会で観てから実に40年振りの新たな感慨がありました。
     そして、もう一つの本展示アイテムの目玉である吹替の収録ですが、主な吹替キャストは以下のとおりです。
    ジョセフ・コットン(ホリー・マーチンス):江守徹、アリダ・ヴァリ(アンナ・シュミット):松下砂稚子、オーソン・ウェルズ(ハリー・ライム):小池朝雄、トレヴァー・ハワード(キャロウェイ少佐):西沢利明、バーナード・リー(ペイン軍曹):和田啓 他、
    と、この吹替について以下に語ろうと思ったのですが、どうも話が冗長になりそうですし、他にも触れなければならないことがありますので、それらに関しては、後日「モノ日記」の場で改めて語ることとさせて頂きます。
    https://muuseo.com/woodstein/items/220
    https://www.youtube.com/watch?v=r9yyDEDGlr0
    #Blu-ray #第三の男 #4K #デジタル修復版 #キャロル・リード #グレアム・グリーン #アントン・カラス #ジョゼフ・コットン #アリダ・ヴァリ #オーソン・ウェルズ #トレバー・ハワード #バーナード・リー #江守徹 #松下砂稚子 #小池朝雄 #西沢利明 #和田啓 #吹替 

    第三の男
     正直言って語り尽くされている作品ですので、作品そのもののことではなくちょっと別の昔話を。私が映画をいわゆるテレビの「名画劇場」だけではなく劇場で本格的に観出したのは1970年代の後半頃からなのですが、旧作を観ようと思っても巷の名画座では頑張ってもせいぜい10年位前までの作品しか上映されていなかったので、なかなか観ることはかないませんでした。ただ、そんなときに役立ったのが、公民館や図書館などで週末に行われた無料上映会や大学の学園祭などでの映画上映で、その頃はまだ月刊誌だった「ぴあ」にその手の情報が掲載されていたので、それを頼りに上映会場まで赴いて鑑賞したものでした。その頃私は大田区の住人でしたが、この手の上映会は東京の市部で行われることが多かったですね。『慕情』『小さな恋のメロディ』『太陽がいっぱい』などを最初に観たのはこの手の上映会でしたが、『第三の男』もその中の一本でした。  そのようにしてやっと観ることができた少し後に、この『第三の男』が「外国映画史上ベストテン(キネ旬戦後復刊800号記念)」(キネマ旬報発表)で第3位になったのを見て、「こういう映画が玄人受けするのだ」ということが何となくわかりました。ちなみに第2位が『2001年宇宙の旅』、第1位が『天井桟敷の人々』でした。 https://www.youtube.com/watch?time_continue=7&v=o4o6ercZhU0&feature=emb_logo #DVD #淀川長治 #第三の男 #キャロル・リード #グレアム・グリーン #アントン・カラス #ジョゼフ・コットン #アリダ・ヴァリ #オーソン・ウェルズ #トレバー・ハワード 
    https://muuseo.com/woodstein/items/220

    • いいね!

      49がいいね!と言っています。

    • 登録日:2020/4/2

    • 8
    • 1
  • 2
    Loading

    DVD「ストレンジャー」

     まず、タイトルですが表題のほかに「ナチス追跡」「謎のストレンジャー」「オーソン・ウェルズINストレンジャー」「ザ・ストレンジャー」などの邦題があるそうで、このうち前者2題はテレビ放映の際に付せられたもの、後者2題と表題はDVDなどの映像ソフト販売用のもので、これだけ種類があるのは取りも直さず本アイテム収録作が劇場未公開だから、ということです。この1946年製作、すなわちオーソン・ウェルズの戦後第一作のあらすじは、
     「戦犯聴聞会委員長ウィルソン(エドワード・G・ロビンソン)は、ナチ残党の大物フランツ・キンドラーの行方を探索すべく、元ナチのマイネックを釈放して泳がし、その跡を追うことでコネチカットの田舎町ハーパーに辿り着く。マイネックはチャールズ・ランキンと名を変えて高校の歴史教授をしているキンドラー(オーソン・ウェルズ)と再会するものの自首を促したため絞殺され、地中に埋められる。ナチとして活動していた際には表舞台に現れずその姿を把握されていなかったため、キンドラーの特定ができないウィルソンは、マイネック、そしてランキンの新妻メアリー(ロレッタ・ヤング)の家族の飼い犬が行方不明になったことと何気ないランキンの発言、そしてキンドラーと同様に時計狂であるとの共通点よりランキンに疑いの眼を向ける…。」
    というものですが、要するに結末のわかっている作品ですからミステリーの要素はなくサスペンス、それもアクションではなく心理サスペンス劇という内容で、どのようにオーソン・ウェルズ扮するキンドラーが追い込まれていくのか、その過程が見どころとなっています。因みに、この作品の評論の中には遡ること3年前の1943年に製作されたアルフレッド・ヒッチコック監督作品『疑惑の影』と同じようだと指摘する向きもあります。この作品も犯罪者の叔父(ジョセフ・コットン)に疑惑の視線を向ける姪(テレサ・ライト)との心理戦が見どころだったので、言われてみれば納得なのですが、そういう意味では、『ストレンジャー』はオーソン・ウェルズ監督作品らしからぬ「正攻法」な出来上がりで、彼の監督作品のフィルモグラフィーの中ではむしろ「異色作」という位置付けになる作品とも言えるでしょう。本作品はアメリカでは興行的にはそこそこ成功したので作品的に失敗したとは言いませんが、「オーソン・ウェルズの監督作品」ということでは捻りが少なくてカロリー不足の感が否めませんでした。
    https://www.youtube.com/watch?v=ZbiLI6gfAiw
    #DVD #ストレンジャー #ナチス追跡 #謎のストレンジャー #オーソン・ウェルズINストレンジャー #ザ・ストレンジャー #オーソン・ウェルズ #ブラニスロウ・ケイパー #エドワード・G・ロビンソン #ロレッタ・ヤング 

    • いいね!

      35がいいね!と言っています。

    • 登録日:2020/4/8

    • 2
    • 0
  • 3
    Loading

    DVD「市民ケーン」

     映像ソフトの展示をする際の紹介文を作成するのに、少なくともその収録作品に関する基本的データの記載に間違いがあってはならないので、一応ネット検索などを駆使して確認作業をしています。この事前作業を本アイテムに関しても行うべく「市民ケーン」という語を検索エンジンに入力してみると、いくつか表示されたセカンドワードのなかに「つまらない」という語がありました。つまり、『市民ケーン』をつまらないと思っている人が一定程度以上は存在しているのか思いながら、「市民ケーン つまらない」をクリックして、いくつかのサイトに訪れてみました。
     それらのサイトに記されている「つまらない」理由などについてはいちいち紹介はしませんが、要するに現代の映画に多少馴染んだそのノリで臨んだものの、派手なストーリー展開であるわけでもないし、最後に何らかのカタルシスを感じ取ることもなかった、などが主な理由ですかね。何か漱石や鴎外の小説を多少は我慢強くかじり読みして観たものの、結局性に合わなくて放り出し、その理由として「だいたい小説がつまらないからだ」と言い放っているのに似ていますかね。ただ、だからと言って『市民ケーン』をつまらないと思う人のことを非難しているわけではありません。そもそも映画は娯楽ですから、お金を払って観に来てくれたお客を楽しませるのが主目的なわけで、その要件を満たせなかったならば「つまらない」という評価を下されても仕方がないからです。ですが、個人的には残念ながら「料簡が狭い」としか言いようがないかな。
     では、「そういうお前はどうなのだ?」と問われると、私も料簡が狭かったですね。本作を最初に観たのは1980年代後半のリバイバル上映で、その頃には「映画史上の名作」だとか「パンフォーカス」を活用した撮影などの情報も踏まえてスクリーンと対峙したのですが、何かピンとは来ませんでした。ただ、その数年後くらいにBSで放映された際に録画したものや本展示アイテムに収録されたものを何度となく観て、ようやく本作が非常に味わい深い作品であることを実感できました。
    https://www.youtube.com/watch?v=8dxh3lwdOFw
    #DVD #市民ケーン #オーソン・ウェルズ #ハーマン・J・マンキーウィッツ #グレッグ・トーランド #バーナード・ハーマン #ロバート・ワイズ #ジョセフ・コットン #ドロシー・カミンゴア #レイ・コリンズ #ポール・スチュアート #ルース・ウォリック #ウィリアム・アランド #アグネス・ムーアヘッド #アラン・ラッド #アーサー・オコンネル 

    • いいね!

      49がいいね!と言っています。

    • 登録日:2020/4/14

    • 2
    • 15
  • 4
    Loading

    DVD「ヒッチコック短篇集」

     1944年製作イギリス映画。「短篇集」ですから複数の作品が包含されているわけで、本展示アイテムには『闇の逃避行』『マダガスカルの冒険』の2篇収録されています。これらは、アルフレッド・ヒッチコックが第二次世界大戦中にイギリス情報省の依頼を受けて戦意高揚・フランス抵抗運動支援のための製作した短編プロパガンダ映画で、いずれも30分前後の短尺、亡命フランス人の劇団モリエール・プレイヤーズにより演じられる物語のため、セリフがフランス語というのが特徴で、イギリス人のヒッチコックが本格的にハリウッドで活動するようになったのは1940年頃からですから、冒頭に「イギリス映画」と表記しましたが、渡米後の仕事ということになります。
     『闇の逃避行』のあらすじは、「若いイギリス兵が、レジスタンスの手引きでナチ占領下のフランスから脱出した。だが、彼と行動を共にしたポーランド将校はゲシュタポのスパイだったと分かり、レジスタンスの地下組織網が暴かれてしまった。その逃避行の記憶をたどるうちに、彼の気付かなかった事実が次々と明かされていく。」
     『マダガスカルの冒険』のあらすじは、「仏領マダガスカルにおいてヴィシー政権派の警察署長との抗争を繰り広げた元レジスタンスの俳優、慰安劇団による演劇での役作りのためにその体験を語るのであった。」
     両作ともに、語り口自体はエンターテイメント・サスペンスでのヒッチコックのタッチを彷彿のさせる要素がないわけではありませんが、所詮はプロパガンダ作品なので、正直ストーリー自体はそれほど面白くはありません。まあ、ヒッチコックのフィルモグラフィーを総攬する際には見逃すことはできない、という意義はあるとは思われますかね。
    https://www.youtube.com/watch?v=kkfOiZJVY8U
    #DVD #ヒッチコック短篇集 #アルフレッド・ヒッチコック #闇の逃避行 #マダガスカルの冒険 #モリエール・プレイヤーズ #ジョン・ブライス 

    • いいね!

      41がいいね!と言っています。

    • 登録日:2020/5/7

    • 3
    • 0
  • 5
    Loading

    DVD「オードリー・ヘプバーンの初恋」

     1952年イギリス製作、本邦初公開は1966年。『ローマの休日』が1953年製作、本邦公開が翌1954年)でしたから、平たく言えば、ヘップバーンの人気を当て込んでの『ローマの休日』以前の作品の掘り起こし公開だったわけです。昨今は、さらに前年(1951年)製作の『素晴らしき遺産』『若妻物語』などヘップバーンが端役で出演していた作品なども掘り起こされていますが、いずれも現在まで日本では劇場未公開です。
     あらすじは「第二次大戦迫るロンドン。独裁政権に対する反政府運動を指導していた父親が殺されたマリアとノラ(オードリー・ヘップバーン)の姉妹は父親の友人の助けを借りてロンドンで生活している。父の死から7年が過ぎてマリアは元恋人で反政府運動の闘士であるルイと再会し、交際を始める。ルイから運動に参加することを勧められたマリアは将軍暗殺用の爆弾運搬に利用される。警察で証言するマリアは命を狙われ、整形して追手をくらますが、新たにノラを共犯者に仕立てようとし、阻止しようとしたマリアは刺され、ノラは激しく動揺する。」というもので、原題の「Secret People」というのは、反政府運動家、レジスタンス活動家という意味なのでしょう。
     作品自体は正直言って大したことはなく、見所はヘップバーンのレオタード姿、そしてバレエを踊るシーンくらいですかね。まあ、ヘップバーンが出演していようがいまいが、面白い作品ならばもっと早い時期に公開されていたはずで、そうならなかった時点でどの程度のものかは想像できるというものでしょう。あと、もう一つの突っ込みどころが邦題で、1966年の日本初公開時には『初恋(ファースト・ラブ)』と副題が付いており、またビデオ、レーザーディスク、DVD発売時には脇役ながらタイトルに『オードリー・ヘプバーンの』という言葉が付けられたわけですが、いずれにしても「初恋」の要素は作品内からはどう観ても感じ取れなかったですね。
    https://www.youtube.com/watch?v=FRquHXGKuDo
    #DVD #オードリー・ヘプバーンの初恋 #初恋 #ソロルド・ディッキンソン #ヴァレンティナ・コルテーゼ #セルジュ・レッジャーニ #オードリー・ヘップバーン 

    • いいね!

      41がいいね!と言っています。

    • 登録日:2020/5/11

    • 3
    • 0
  • 6
    Loading

    DVD「ジェニーの肖像」

     1947年製作、1951年公開。おそらく今回のアイテム展示以外にこの作品に触れる機会はないと思われますので、この稿は少し長くなりますが御容赦を。まずはあらすじ;
     「1938年の冬、貧しい画家のイーベン・アダムス(ジョセフ・コットン)はセントラル・パークでジェニーと名乗る少女(ジェニファー・ジョーンズ)と出合った。彼の描いた少女のスケッチは画商のマシューズ(セシル・ケラウェイ)やスピニー嬢(エセル・バリモア)の気に入り、彼もようやく芽が出かけた。公園のスケート・リンクで再びジェニーに出合ったアダムスは、彼女が暫くの間ににわかに美しく成長したのにうたれ、早速その肖像画を描く事を約束した。約束の日彼女は来ず、彼女の両親がいるという劇場を訪ねたアダムスは、その劇場が既に数年前に潰れて当時からジェニーは尼僧院に入れられていることを知った。数ケ月後、消息不明だったジェニーは、成熟した女性になって突然アダムスの画室に現れた。彼は直ちに肖像画制作にかかるが、未完成のまま彼女は姿を消してしまった。しかしモデル不在のまま完成したその肖像画は非常な評判となり、アダムスは一躍画壇の寵児となった。ジェニーを求めて尼僧院を訪れたアダムスは、彼女が1920年ニュー・イングランドを襲った津波で溺死したことを聞いた。彼はすぐさま現場の岬へかけつけねボートを漕ぎ出したが、彼のボートも猛烈な暴風で叩き潰された。命からがら崖にはい上った彼はジェニーのボートが近づいて来るのを発見し、夢中で救い上げたが、襲いかかった波は二人を呑みこんでしまった。アダムスが覚醒した時、周囲の人々は誰ひとりとしてジェニーを知らなかった。彼女は、ただアダムスの心の中だけに永久に生きている女性なのであった。」(KINENOTEより)
     本展示アイテム収録作はロバート・ネイサンの同名の小説の映画化で、一言でいえば「時空を超えたラブ・ファンタジー」ですかね。そういう意味では他フロアにDVDを展示した『ある日どこかで』や近年大ヒットした新海誠監督作『君の名は。』の原点と言えるのかもしれません。
     さて、スタッフ・キャストについて。ウィリアム・ディターレ監督の作品は本作と『旅愁』しか観たことがないので深く語ることはできませんが、この2作からだけでも演出のテクニックの引き出しの多さが垣間見えたような気がしました。そういう意味では、晩年の不遇は今考えても残念でした。音楽はディミトリ・ティオムキンなのですが、全篇を彩るのはクロード・ドビュッシーの『亜麻色の髪の乙女』を様々にアレンジした旋律で、映像の幻想的な雰囲気を盛り上げるのに非常に効果的でした。ジョセフ・コットンにとっては『第三の男』の前作であり、彼のキャリアの最盛期を実感させる演技でした。そして、ジェニファー・ジョーンズですが…。私が最初に観たのは『タワーリング・インフェルノ』でフレッド・アステア扮する詐欺師の餌食になりかける中年オバサンの役で、でしたが、正直印象に残っておらず、実質的には『慕情』のヒロイン役ですかね。もっとも、その撮影時はすでに三十路半ばで、本作ではもっと若い時の容姿が見られるはずでしたから、そのつもりで臨んだのですが、後半の大人になってからの場面はそれなりに美人女優という感じではありましたが、少女時代の姿ははっきり言って興ざめしましたね。思い切って、別の子役を起用した方がよかった気もしますが、そうもいかなかったのでしょう。
     と、何だかんだ言わせて頂きましたが、その評価はともかくとして個人的には好きな作品で、前述の『君の名は。』が話題になったときには、もしかしたら再注目されるかも、と淡い期待もしたのですが、そうは都合よくはいきませんでした。
     最後に、この小ネタは以前どこかでコメントしたのですが、もう一度紹介させてもらいます。1982年公開の映画『愛と青春の旅だち』の同名の主題歌『愛と青春の旅だち(Up Where We Belong)』を歌ったのはジョー・コッカー&ジェニファー・ウォーンズなのですが、この頃ラジオ番組などでこの曲を紹介する際にDJやパーソナリティが「ウォーンズ」というべきところを「ジョーンズ」と言ってしまっていたことを数度聞いたことがありました。その方々にとっては「ジェニファー」というと「ジョーンズ」だったのでしょう。
    https://www.youtube.com/watch?v=rKPEHkVjikM
    #DVD #ジェニーの肖像 #ロバート・ネイサン #ウィリアム・ディターレ #ディミトリ・ティオムキン #クロード・ドビュッシー #ジェニファー・ジョーンズ #ジョセフ・コットン #エセル・バリモア #セシル・ケラウェイ #リリアン・ギッシュ 

    • いいね!

      56がいいね!と言っています。

    • 登録日:2021/6/5

    • 5
    • 4
  • 7
    Loading

    DVD「拳銃の町」

     邦題だけ見ると、町内の抗争のせいでたびたび銃撃戦が繰り広げられる、ハードなガンファイト・アクション西部劇映画なのかと思えてしまうのですが、実際には西部の町を舞台にした推理ミステリーの要素が主体で、そこに恋のさや当てとガン・アクションも加味されているという仕上がりになっています。
     あらすじは「一人のタフで口数の少ない男がアリゾナ州の町に到着したが、程なく彼を牧童として雇った牧場主が殺害されたことを知る。宿泊先でポーカーに負けた弟の掛金を取り戻すべく現れた女性、さらには目的地への道中で馬車に同乗し、後に相続財産を叔母と悪徳弁護士に狙われている女性、の二人の助けを借りて、殺人事件の解決に乗り出す…。」というもの。本展示アイテム収録作は、日本敗戦9か月後最初に公開された西部劇でそれなりに興行的に成功したそうですが、実際の製作は1944年と戦争の最中であり、そのような状況でもこのように娯楽色の濃い作品を作る余裕がアメリカにはあった、ということを今更ながら実感させられた、そんな側面もありました。
     何といってもジョン・ウェイン主演ですからヒーロー役であるのは当然として、気性が荒く、かつ情熱的なヒロインを演じたエラ・レインズの目鼻立ちの美しさは秀逸で、それだけでも約90分の上映時間を飽きさせずに保たせられたのですが、反面ストーリー・テリングはやや粗雑だった感は否めず、佳作とも言い難いですかね。でも、それなりに楽しめました。
    https://www.youtube.com/watch?v=iqsmY9Kjm8Q
    #DVD #拳銃の町 #ロバート・フェローズ #ロイ・ウェッブ #ジョン・ウェイン #エラ・レインズ #オードリー・ロング #エリザベス・リスドン #ジョージ・ギャビー・ヘイス #ワード・ボンド #ドン・ダグラス 

    • いいね!

      38がいいね!と言っています。

    • 登録日:2020/5/27

    • 2
    • 5
  • 8
    Loading

    DVD「バターンを奪回せよ」

     タイトルに「バターン(Bataan)」という地名が含まれていることからも、本展示アイテム収録作がいわゆる「バターン死の行進」に関連した作品であることは想像がつくでしょう。本展示アイテム収録作は、1941年から1942年までのフィリピン・ルソン島を舞台に史実とフィクションを織り交ぜつつ抗日ゲリラの戦いを描いた作品で、製作の過程で当時の最新ニュースを元に内容に段階的に修正を加えたり、作品の冒頭とクライマックスには、1945年1月30日のカバナツアン襲撃による捕虜の解放の実際の映像の挿入が施されるなどのことがなされ、最終的な全米公開は同年6月25日でした。映画製作の当初の意図は当然のことながら戦意高揚だったのでしょうが、公開日はまだ終戦前とはいえ、潜在的には戦線の先行きが見えている段階でもあったので、上記の実際の映像の挿入というのは、太平洋戦争史上における日本陸軍の汚点といわれる、いわゆる「バターン死の行進」の暴露というのも、上映の意図の一つであったのでしょう。
     ちなみに、本邦公開は1966年12月13日の火曜日。通常12月公開の作品はいわゆる「お正月映画」で、興行側にとっては収益を上げる期待の大きい作品をラインナップするわけですが、公開日が土曜日ではなく火曜日だったことからしても、おそらく大々的な宣伝をすることなく、年末のどさくさに紛れての、ひっそりとした公開だったのでしょう。
     内容については、要するに日本軍が撃退される結末ということもあり、ここでは詳細には触れませんが、エドワード・ドミトリク監督、ジョン・ウェイン、アンソニー・クイン主演とビッグネームが連ねられているので一見の価値があるのでは、と思ってしまうのが人情で、今にしてみれば、そのような需要に応えた劇場公開だったのかな、という気がしています。
    https://www.youtube.com/watch?v=uMetvZ6viOg
    #DVD #バターンを奪回せよ #エドワード・ドミトリク #ロイ・ウェッブ #ジョン・ウェイン #アンソニー・クイン 

    • いいね!

      36がいいね!と言っています。

    • 登録日:2020/5/28

    • 2
    • 2
  • 9
    Loading

    DVD「アリゲニー高原の暴動」

     ジョン・ウェインが『駅馬車』の直後に主演した、アメリカ開拓の時代を舞台としたアクション映画という風情の作品で、本邦劇場未公開、『アリゲニー高原の暴動』という邦題はテレビ放映された際につけられたタイトルで、本展示アイテムにも流用されました。ちなみに、Wikipediaによるとテレビ放映の際の吹替キャストは、
    ・ジェイニー: クレア・トレヴァー(谷育子)
    ・ジム・スミス: ジョン・ウェイン(宮部昭夫)
    ・スワンソン: ジョージ・サンダース(久松保夫)
    ・カレンダー: ブライアン・ドンレヴィ(成瀬昌彦)
    という布陣で、これはこれで観てみたいものです。
     あらすじは、「アメリカ独立戦争を遡ること16年前、カナダ国境でのフランスとの紛争に巻き込まれていたイギリス人のジェームズ(ジョン・ウェイン)は、紛争終了に伴い、スワンソン大尉(ジョージ・サンダース)によって解放される。3か月後に帰郷し、酒場の娘ジェニー(クレア・トレヴァー)との再会も果たしたが、デラウエア族がピット砦を囲んで町を焼き払ったという状況下にあった。ジェームズは義勇軍を集めて現地に向かう途中でインディアンと交戦し、その際彼らが持っていた斧が商社の物だと判明したため、ジェームズらはフィラデルフィアに赴いて総督に直訴してインディアンとの交易を禁じるという通達が出させた。しかし商社のカレンダー(ブライアン・ドンレヴィ)達が、軍と結託して交易を始め…。」というもの。
     何と言っても、ジョン・ウェインにしてみれば西部劇映画の金字塔『駅馬車』直後の作品であり、しかもクレア・トレヴァーと再共演ですから、多少の期待をもって観たのですが、結論から言えば、劇場未公開も致し方ないかな。というか、戦後のジョン・ウェインの人気がある程度定着した時期に製作されたのであれば劇場公開もあったのかもしれませんが、その暇もなかった、という感じですかね。
    https://www.youtube.com/watch?v=ssQeqlBFWmo
    #DVD #アリゲニー高原の暴動 #ウィリアム・A・サイター #クレア・トレヴァー #ジョン・ウェイン #ジョージ・サンダース #ブライアン・ドンレヴィ 

    • いいね!

      37がいいね!と言っています。

    • 登録日:2020/6/2

    • 2
    • 4
  • 10
    Loading

    DVD「駅馬車」

     本フロアの前の『DVD「アリゲニー高原の暴動」』の展示の紹介文で本作の名を挙げましたので、流れで本アイテムをここで展示します。何と言っても映画史上に輝く西部劇映画の金字塔ですので、すでに語り尽くされた感がありますゆえ、ここでは雑感などをつらつらと述べることとします。
     映画作品そのもののことを認識したのは中学生になってからですが、主題曲の旋律はすでに小学生の頃、日本語の歌詞付きのもので覚えていましたね。曲のタイトルや正確な歌詞は失念してしまいましたが、サビの部分の
    「希望のせて 馬車は行く
     はるかな ふるさとを
     夢見て 走れば
     苦労など なんでもない」
    という歌詞だけは今でも覚えています。ですので、中学生になり、関光夫氏のFMラジオの番組で映画『駅馬車』の音楽を聴いたときは、「もとはこの映画の曲だったのか」という気付きがあったのですが、ちょうど、『ドレミの歌』や『エーデルワイス』が、もとはミュージカル『サウンド・オブ・ミュージック』の挿入歌であったのを知ったのと似たような感じでしたかね。なんとなく自身の見聞が広がったような気がしました。
     作品そのものについては、淀川長治氏が自らのラジオ番組で、ユナイト映画宣伝部時代に御自身が「Stagecoach」という原題の訳どおりの「駅馬車」のタイトルを付けたエピソードを交えた話をされたのを聴いていたので、多少の予備知識はあったのですが、実際に観たのは昭和50年代中頃のある年、NHKテレビで正月三が日に『駅馬車』『真昼の決闘』『荒野の決闘』の名作西部劇映画が順に放映された時でした。まだ十歳代半ばでしたから、単に面白いという感想しかなかったですが、このときビデオ録画しておいたので、その後何回か観て、非常に味わい深い作品であることが何となくわかったようでした。
     今回の本アイテムの展示に際し、本収録作と前の展示アイテム収録作の『アリゲニー高原の暴動』を再見したのですが、改めて気付いたのが両作ともクレア・トレヴァーがビリングのトップで、ジョン・ウェインが2番手であったということ。製作は両作とも1939年ですが、この頃はそのような格付けであったという証左で、これも味わい深く感じられました。
    https://www.youtube.com/watch?v=OE-VWDsdkwM
    #DVD #駅馬車 #ジョン・フォード #クレア・トレヴァー #ジョン・ウェイン #トーマス・ミッチェル #ジョージ・バンクロフト #アンディ・ディバイン #ルイーズ・プラット #ジョン・キャラダイン #ドナルド・ミーク #バートン・チャーチル #トム・タイラー 

    • いいね!

      44がいいね!と言っています。

    • 登録日:2020/6/3

    • 4
    • 5
  • 11
    Loading

    DVD「リオ・グランデの砦」

     「リオ・グランデ」はメキシコとの国境を流れるリオ・グランデ川の名で、本展示アイテム収録作は、その近くのスターク砦が舞台の西部劇です。ジョン・フォード監督のいわゆる騎兵隊三部作の三作目にあたるそうで、中佐役のジョン・ウェインの役名カービー・ヨークは『アパッチ砦』と同じ役名、ですので本作は『アパッチ砦』の続編と捉えても差し支えないのでしょう。またベン・ジョンソン演じる新米兵士タイリー、ヴィクター・マクラグレン演じる名物軍曹クインラインは、ともに前作『黄色いリボン』と同じ役名を付しています。あらすじは、
    「カービー・ヨーク中佐(ジョン・ウェイン)は、南北戦争でシェリダン将軍(J・キャロル・ナイシュ)の率いる北軍に参加し、シェナンド谷の妻(モーリン・オハラ)の親族の所有地を焼いたので、怒った妻は1人息子ジェフ(クロード・ジャーマン・ジュニア)を連れて別居してしまった。ヨークは西部でインディアン討伐戦に従っていたが、横暴なアパッチ族は西部を荒らしてはメキシコへ逃れるので、米軍は追うこともならず切歯扼腕するばかりであった。シェリダン将軍は彼の砦へ視察に来たが、その部下に一兵卒として息子のジェフが居り、更にそれを追って妻もついて来た。妻は息子の除隊を願ったがそれは許されず、彼女も砦に居すわることになってしまった。この時アパッチ族の大挙襲撃がありついに将軍はヨークに越境の内諾を与えた。彼を待つものが軍法会議であることを知りつつ、彼は敢然部下を指揮して長駆メキシコへ突入、アパッチの本拠を覆滅した。平和が甦り、ワシントンの軍法会議の判決を待ったヨークには、ついに何らの罰もくだらなかった。」(KINENOTEより)
    というもので、もちろんアパッチ族と騎兵隊の激戦の模様の演出はジョン・フォードの手腕の真骨頂で迫力満点に描き込まれていますが、本作の主眼はそれよりも戦場での家族ドラマということですかね。最初は父子、夫妻の相克があるものの、最終的にはアパッチ族との戦いで息子が手柄を挙げて、家族の絆を取り戻すという分かりやすい展開になっていますが、なかでも別居中の妻を演じるモーリン・オハラの存在感はジョン・ウェインと相対しても際立っており、その後の数多くの共演もむべなるかな、と思わされました。
     あと、音楽はヴィクター・ヤングが担当で、後年彼が産み出した作品と比較すれば、まだ荒削りの感もあるものの、将来の成功を予感させる堂々の伴奏曲でした。
    https://www.youtube.com/watch?v=Pfq9YY78IxA
    #DVD #リオ・グランデの砦 #ジョン・フォード #ヴィクター・ヤング #ジョン・ウェイン #モーリン・オハラ #ベン・ジョンソン #クロード・ジャーマン・ジュニア #ハリー・ケリー・ジュニア #ヴィクター・マクラグレン #チル・ウィルス #J・キャロル・ナイシュ #グラント・ウィザース 

    • いいね!

      37がいいね!と言っています。

    • 登録日:2020/6/4

    • 3
    • 1
  • 12
    Loading

    DVD「硫黄島の砂」

     冒頭から余談になりますが、原題は「Sands of Iwo Jima」、つまり「硫黄島」の呼称が「いおうとう」ではなく「いおうじま」になっているわけです。もちろん、米軍側はこの孤島を戦時中から「Iwo Jima」と呼び、2007年に日本ではその呼称が「いおうとう」に統一されて以後も、米側の一部では相変わらず「Iwo Jima」と呼ばれていることを承知した上でも、この呼び方は正直不愉快です。というのも、いわゆる「硫黄島の戦い」のあった1945年2~3月の時点では紛れもなく日本の領土であり、その時点での日本での一般的な呼称は「いおうじま」ではなく「いおうとう」だったからです。ですので、2006年製作の『硫黄島からの手紙』が「いおうじまからのてがみ」と呼ばれるのも、同様にいい気分ではないですね。もっとも、本展示アイテム収録作や『硫黄島からの手紙』が製作された、1949年と2006年の段階では日本でも「いおうじま」と呼んでいたわけですから、仕方がないのかな。
     さて、あらすじですが、
    「1943年、ニュージーランドのパエカカリキ基地で戦争訓練を指導している米海兵隊のジョン・ストライカー軍曹(ジョン・ウェイン)は、その過酷さの故に鬼分隊長として部下の反感を買っていた。やがて、ストライカーの隊も前線への移動が決まり、タラワの戦い、次いで硫黄島作戦に参加することとなる。ついで分隊は硫黄島作戦に参加、摺鉢山山頂への偵察を行った時、一息ついたストライカーは日本兵に狙撃されてしまい、仲間が駆け寄ったときには既に息が無かった。彼のポケットに残されていたのは、故国のいとし子に送るやさしい手紙であった。悲しみに暮れる仲間たちの後ろでは今まさに星条旗が掲げられようとしていた。」
    というものですが、よく言えば普遍的な戦争・人間ドラマという作品ですかね。すなわち、必ずしもそのドラマの舞台が大東亜戦争、さらには硫黄島の戦いではなくとも成立する話で、殊更に「硫黄島」ということを押し出す必然性のない筋立ての作品と言えます。まあ、1949年の段階では「Iwo Jima」というのは米側にとってはホットワードの一つだったでしょうから、作品の興行面での成功に寄与する要素であった、ということだったのでしょう。
     と、なんとなく本作に関してやや否定的な記述をしてきましたが、ジョン・ウェインの演技についてはそこそこ好感が持てますし、「硫黄島」の要素を切り離して単なる戦争・人間ドラマの作品と捉えれば、それなりに楽しめる作品ではありました。
    https://www.youtube.com/watch?v=pSAhMDp0zw4
    #DVD #硫黄島の砂 #アラン・ドワン #ヴィクター・ヤング #ジョン・ウェイン #アーサー・フランツ #アデル・マーラ #フォレスト・タッカー #ジョン・エイガー 

    • いいね!

      39がいいね!と言っています。

    • 登録日:2020/6/17

    • 5
    • 3
  • 13
    Loading

    DVD「西部開拓史 特別編」

     1962年製作。アメリカ西部開拓時代の1839年から1889年までの50年間の、ある開拓一家三代に亘る歴史を5つのエピソード
     第1話 The Rivers(河、1830年代末)ヘンリー・ハサウェイ監督
     第2話 The Plains(平原、1850年代)ヘンリー・ハサウェイ監督
     第3話 The Civil War(南北戦争、1861年~1865年)ジョン・フォード監督
     第4話 The Railroad(鉄道、1868年)ジョージ・マーシャル監督
     第5話 The Outlaws(無法者、1880年代末)ヘンリー・ハサウェイ監督
    で綴ったオムニバス形式の作品。野牛の暴走、激流下り、機関車の転覆など西部劇ならではの面白さを満載、さらには、これまで様々な西部劇映画に出演したスター級の豪華俳優陣が端役に至るまで数多くキャスティングされている、言わば西部劇映画の集大成的作品となっています。
     と、本展示アイテム収録作の解説文を前段に示しましたが、それ以外にも誠に本作を形容する言葉を挙げるのに困らないほどの要素の詰まった作品であり、それらを把握すること自体も容易なことではありません。まあ、個人的に特に興味があるのは「シネラマ」に関すること、デビー・レイノルズの唄うイングランド民謡『グリーンスリーブス』をアレンジした『牧場の我が家』が本編を彩っていること、そして全編を彩るという意味ではアルフレッド・ニューマンの音楽、の3点かな。
     まず、本展示アイテムには『「シネラマ」撮影の歴史』なる映像特典が収録されています。3台のカメラで撮影し、右・中央・左と3方の映写機で同時に35mmフィルム3本を使ってひとつのスクリーンに映写する大型映像「シネラマ」は、もうわが国で実現されることはないでしょう。ただ、本稿に貼り付けた予告編は、上映方式の特徴を誇張した映像表現となっていますので、気分だけでも感じ取れるのでは、と思います。
     次に、本作の主題歌『牧場の我が家』は、メロディ自体はイングランド民謡『グリーンスリーブス』なわけですから、万人に受け入れられやすいという側面がある反面、この映画ならではの完全オリジナル曲を制作してもらいたかったな、という気分でもあります。
     そして、アルフレッド・ニューマンの「本作の音楽はアメリカ映画協会が選ぶ映画音楽ベスト100で25位となっている」(Wikipediaより)そうです。25位までは公表されていて、その一覧表を見ましたが、個人的には「もっと他に選ぶべき作品がいくらでもあるだろう」と思えてしまうランキングで、本作の音楽についても、もちろん名作だとは思いますが、25位の評価は高すぎるのでは?
     最後に、タグで豪華出演俳優などを列記しておきます。
    https://www.youtube.com/watch?v=vsaLOR8LNwc
    #DVD #西部開拓史 #ヘンリー・ハサウェイ #ジョン・フォード #ジョージ・マーシャル #アルフレッド・ニューマン #カール・マルデン #アグネス・ムーアヘッド #キャロル・ベイカー #デビー・レイノルズ #ジェームズ・スチュアート #ウォルター・ブレナン #ブリジット・バズレン #リー・ヴァン・クリーフ #グレゴリー・ペック #セルマ・リッター #ロバート・プレストン #ジョージ・ペパード #ジョン・ウェイン #ハリー・モーガン #レイモンド・マッセイ #アンディ・ディヴァイン #ラス・タンブリン #リチャード・ウィドマーク #ヘンリー・フォンダ #キャロリン・ジョーンズ #リー・J・コッブ #イーライ・ウォラック #ハリー・ディーン・スタントン #スペンサー・トレイシー #シネラマ

    • いいね!

      32がいいね!と言っています。

    • 登録日:2020/6/17

    • 3
    • 0
  • 14
    Loading

    DVD「危険な道」

     本展示アイテム収録作の存在を最初に知ったのは、今や伝説の名店となってしまったサントラ盤専門店「すみや」でのレコードの陳列でそのジャケットを見た時でした。オットー・プレミンジャー監督は本作の前後の作品、例えば『黄金の腕』『聖女ジャンヌ・ダーク』『悲しみよこんにちは』『或る殺人』『栄光への脱出』『野望の系列』『枢機卿』『バニー・レークは行方不明』『ローズバッド』『ヒューマン・ファクター』のタイトル・デザインや宣伝ポスターに新進気鋭のデザイナーだったソウル・バスを起用したのですが、『危険な道』のサントラ盤レコードのジャケットにもその個性的なデザインが採用されており、その絵面とともに映画のタイトルを覚えた、というわけです。ただ、その時期はまだ高校生で、おいそれとレコード、それもLPを買う金銭的余裕などあるはずもなく、何とか中古盤で入手できたのはそれから10年以上後のことでした。そして、それから程なくして、サントラ盤CDも入手したのですが、その辺の経緯は、それらのレコード及びCDを展示する段で申し上げるとして、つまりは映画本編を見るずっと以前にその音楽を散々予習することはできました。
     ということで、映画本編ですが、本展示アイテムを入手するまでは全く見る機会はありませんでした。というか、それ以前に雑誌や書籍など活字媒体での映画『危険な道』に関する記事などを見る機会はほとんどなく、また明らかに世間的な知名度も高くはありませんでした。オットー・プレミンジャー監督、ソウル・バスのデザイン、音楽はジェリー・ゴールドスミス、そして出演がジョン・ウェイン、カーク・ダグラス、ヘンリー・フォンダ、パトリシア・ニール、バージェス・メレディスなどのビッグネームの揃った、いわゆる太平洋戦争を舞台とした大作映画、ついでに168分の長尺なのですから、もう少し有名でもいいはずなのですが。
     ですが、観て納得しました。端的に言って、面白くない。いろいろとツッコミどころが満載なのですが、最終的に煎じ詰めれば、プレミンジャー監督の演出が冗長だったことに尽きるでしょうね。救いは、ジェリー・ゴールドスミスの音楽で、この凡作がこれ以上酷くならないように支えていたように感じました。ちなみに、ゴールドスミス本人が冒頭のパーティーシーンで、ピアノ演奏家として出演しているそうです。
    https://www.youtube.com/watch?v=jiA6YA1rYog
    #DVD #危険な道 #オットー・プレミンジャー #ソウル・バス #ジェリー・ゴールドスミス #ジョン・ウェイン #カーク・ダグラス #パトリシア・ニール #トム・トライオン #ブランドン・デ・ワイルド #ダナ・アンドリュース #スタンリー・ホロウェイ #バージェス・メレディス #フランチョット・トーン #パトリック・オニール #キャロル・オコナー #ジョージ・ケネディ #ブルース・キャボット #バルバラ・ブーシェ #ヘンリー・フォンダ 

    • いいね!

      32がいいね!と言っています。

    • 登録日:2020/6/18

    • 3
    • 0
  • 15
    Loading

    DVD「若き日のリンカーン」

     1939年製作、というと『駅馬車』と同年ということになりますが、本展示アイテム収録作はジョン・フォード監督のその次作で、本作とやはり同年の『モホークの太鼓』、そして翌年の『怒りの葡萄』と3作続けて、ヘンリー・フォンダを起用しました。すなわち、この後の『荒野の決闘』などのフォード=フォンダの名コンビは本作がきっかけとなったわけで、その意味でも興味深い作品でした。
     あらすじは、「イリノイ州ニュー・セレムでささやかな雑貨屋を営んでいたエイブラハム・リンカーンは、人々の薦めで州議会選挙に立候補したが、恋人のアン・ルトレッジに先立たれた後、彼女の生前の期待に応えるため、法律家として立つ決心をした。スプリング・フィールドで、友人のジョン・スチュアートと法律事務所を開いたが、彼の機智とユーモアに富んだ弁護士振りは次第に注目された。独立祭の夜、警吏のスクラブ・ホワイト殺害事件が起こり、犯人として未亡人アバゲイル・クレイの息子、マットとアダムが逮捕された。激昂した群衆は兄弟を収容している施設を襲撃しようとしたが、リンカーンの沈着冷静な説得によって、騒ぎは収められた。事件の公判では目撃者キャスの証言で兄弟の有罪は決定的になったが、最後に立ち上がったリンカーンは、反証と推理でキャスこそ真犯人であることを指摘し、クレイ一家を救ったのだった。」(KINENOTEより)
     タイトルだけ見れば、リンカーン大統領の青年期のエピソードを描いた作品なのでは、と思われ、実際にはそのような描写の部分もありましたが、基本的にはリンカーンが法律家であったことを題材にした法廷劇がメインの筋立てで、その合間に後の伴侶となるメアリー・トッドや、後に政敵となり「リンカーン・ダグラス論争」として知られる公開討論で奴隷制度を巡って激しく対立し、7度にわたり議論を繰り返したスティーブン・アーノルド・ダグラスを登場させるなど、アメリカ人観客向けの工夫が脚本には施されています。ですので、自国の偉人を好意的に描いている、という点で、アメリカ人とそれ以外の国の人では捉え方も違ってきそうですね。別に凡作とは言いませんが、ジョン・フォードのフィルモグラフィーの範疇では、それほど重要度が高いとも思えず、それが少なくとも我国ではそれほど本作の知名度が高くないことの一因ともなっているようです。
     あと、音楽はアルフレッド・ニューマンが担当していますが、最も印象的だったのはラストに流れる『リパブリック讃歌』でしたね。日本では、「おたまじゃくしは蛙の子」の替歌で知られる曲です。
    https://www.youtube.com/watch?v=j9oxjPPEscU
    #DVD #若き日のリンカーン #ジョン・フォード #アルフレッド・ニューマン #ヘンリー・フォンダ #アリス・ブラディ #マージョリー・ウィーヴァー #ポーリン・ムーア #リチャード・クロムウェル #ドナルド・ミーク #エディ・クィラン #スペンサー・チャータース #ワード・ボンド #ミルバーン・ストーン #フレッド・コーラー・ジュニア #エドウィン・マクスウェル #リパブリック讃歌 #エイブラハム・リンカーン #メアリー・トッド #スティーブン・アーノルド・ダグラス 

    • いいね!

      29がいいね!と言っています。

    • 登録日:2020/6/25

    • 2
    • 0