Selenopeltis gallicus

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S.gallicaという小種名でもみかけますが、シノニム(Synonym)で同一種と見なしています。S.gallicusといえば、モロッコ産の頭部から棘が1対あるタイプでも散見されますが、ポルトガル産は残り難いだけで、同様の棘があった可能性は高く、この標本にも右側の棘があるのは確認できます。Selenopeltisは、モロッコ産の大型種で棘が太いタイプのS.buchiiが有名ですが、ポルトガルでもS.buchiiは産出します。Selenopeltis自体は、英国、フランス、チェコなど欧州各地でも産出しますが、欧州では希産種であり、ポルトガル産も簡単に入手できるような種類ではありません。見た目はどちらかというとグロテスクなので、好き嫌いははっきりしそうな種類だと思います。

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    trilobite.person (orm)

    2023/06/01 - 編集済み

    見逃していたただけかもですが、この標本はmixi図鑑時代は見かけず、初めて拝見した気がします。ぺしゃんこになるvalongoの標本で、頭部の棘が残っているのはすごいですね。棘以外にも、頭部の顆粒や起伏構造がよく分かります。棘含めず42mmだと結構なサイズで実物をみると、迫力もありそうです。
    この標本をみて私は、絵画のような美しい種だなと感じるのですが、世間一般から見ればグロテスクかもしれず、私含めこの界隈の人の感性は多少?ズレているのかもしれませんね。

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      Trilobites

      2023/06/01 - 編集済み

      mixi図鑑時代は、無かったです。巣穴氏の消失したyahooブログにマイコレとして掲載されており、密かにずっと狙ってた標本でした。黒地にオレンジが映えるのと、長い棘が優雅で、美しい標本です。まぁ世間一般が見たら、何コレ?気持ち悪い。でしょうね。

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    ktr

    2023/06/04 - 編集済み

    この標本はたんに割っただけでなく、綿密なクリーニングが施されているようですね。
    フランス産ではとうていここまでの状態は望めません。
    産地はヴァロンゴとのことですが、S. buchii まで視野に入れると、ポルトガルのマサン近郊は要注目かもしれませんね。
    ネットで見るとすごい標本が産出するようなので。

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      Trilobites

      2023/06/04

      産状からクリーニングが難しい産地ですので、丁寧にクリーニングされた標本は珍しい気がしますね。

      [Trilobites de I'Ordovicien du Portugal]を見るとポルトガル産も入手できないだけで、種類は豊富なんですよね。

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