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Dolerobasilicus yokusensis
中国を除けばアジアの三葉虫は、極めて入手が難しい事に気が付きます。朝鮮半島では、カンブリア紀やオルドビス紀の地層があるのが日本と違います。本種は、尾部だけとか部分化石は見かけますが、中々全体像が分かる実物を見にする事は少ないです。Dolerobasilicusは、Basilicus (Basiliella)の属名で昔から知られている種類ではありますが、その姿は本当にアサフスの仲間だろうかという姿です。(5枚目:一番小型の共産した個体は、別種のアサフス)節が非常に多い気がしますが、大きな尾板が胸部の様に見え、その尾部も縦長に尖っています。
Middle Ordovician(Dariwilian) Asaphidae,Asaphoidea,Asaphida TRI-308 JigunsanTrilobites
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Selenopeltis gallicus
S.gallicaという小種名でもみかけますが、シノニム(Synonym)で同一種と見なしています。S.gallicusといえば、モロッコ産の頭部から棘が1対あるタイプでも散見されますが、ポルトガル産は残り難いだけで、同様の棘があった可能性は高く、この標本にも右側の棘があるのは確認できます。Selenopeltisは、モロッコ産の大型種で棘が太いタイプのS.buchiiが有名ですが、ポルトガルでもS.buchiiは産出します。Selenopeltis自体は、英国、フランス、チェコなど欧州各地でも産出しますが、欧州では希産種であり、ポルトガル産も簡単に入手できるような種類ではありません。見た目はどちらかというとグロテスクなので、好き嫌いははっきりしそうな種類だと思います。
Middle Ordovician(Dariwilian) Odontopleuridae,Odontopleuridae,Lichida TRI-749 ValongoTrilobites