オガサワラタマムシ(昆虫シリーズ 初日カバーコレクション)

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オガサワラタマムシ

タマムシ科

学名:Chrysochroa holstii WATERHOUSE

本種の属するルリタマムシ属(Chrysochroa)は東洋熱帯、特にインドシナ半島、インド、マレー半島、スマトラ、ボルネオなどに分布し、大型で美しい種をたくさん含んでいる。日本本土産のヤマトタマムシ(C.fulgidissima)は、その分布の北限の種であり、このような美しい甲虫が多く産し、古くから人々に親しまれていたことは日本の昆虫相の豊かさをものがたるものである。

 オガサワラタマムシは、本属の分布の東限の種であり、小笠原諸島から最初に記録された甲虫である。本種は英人ホルスト(Holst)の父島の採集品にもとづいて、1890年ウォーターハウス(Waterhouse)によって記載された。小笠原諸島は、硫黄島とともに太平洋上に孤立した島で、多くの特産種が生息するが、本種は大型で美しい種として最もよく知られている。また、シマアカネ(1977年切手発行)などとともに、特別天然記念物にも指定されている。

 体調は22~35mm、美しい緑色をしており、羽の端のみ紅色である。光線の方向によって紫藍色に変わり、ヤマトタマムシと同じ「タマムシ色」を持つ。体の下は緑色で、腹部の後半にかけては唐金色となる。雄は復眼が大きく腹部の端が三角形にえぐられている。父島産は青味が強いが。母島産は金緑色が強い。成虫は6~8月に出現。幼虫は、ムニンエノキの朽ちた部分を食餌として生育し、一世代はヤマトタマムシの例からみて、3年はかかるんものと思われる。

 同属のキオビルリタマムシ(C.mniszechii)が、1968年ラオスから発行された切手に登場している。

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