ムカシトンボ(昆虫シリーズ 初日カバーコレクション)

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ムカシトンボ

ムカシトンボ科

学名:Epiophlerbia superstes SELYS

 生きた化石として知られるムカシトンボは、中世代のジェラ紀(1億9千万年~1億5千万年前)ごろ栄えたトンボに類似している。

 体つきはサナエトンボに似ているものの、羽根の翅脈はイトトンボ的な特徴を備えるという特異な種類である。本種とインドのヒマラヤに産するヒマラヤムカシトンボ(E.laidlawi)の2種だけが、現存し、ムカシトンボ亜目(Anisozygoptera)を形づくっている。

 本種は、英人プライヤー(Plyer)が岐阜で採集した雌雄各一頭の個体をもとに、セリー(Selys)によって1889年九大の江崎悌三博士が京都貴船で初めて採集、記載。ちなみにヒマラヤムカシトンボは、幼虫により新種として記載されたもので、近年になって成虫が採集されている。

 幼虫は渓流に生息し、カゲロウ、カワゲラの幼虫を食べて成長するが、大きくなるまで7年位と推定されている。成虫は、腹長38mm内外・後ばねの長さ29mm内外で、サナエトンボに似た体つきと斑紋を持ち、飛びかたもすばやい。とまるときには、はじめはねを半開きにしてとまり、長くとまるときは、はねをまったく閉じてしまう。交尾は雄が尾の先で雌の頭部をつかむ形でおこない、卵は渓流にさいかかった植物に産みつける。幼虫は腹の側面のやすり状の部分と後あしをこすり合わせて発音することが知られている、、

 分布は、北海道、本州、四国、九州、壱岐で、自然が良く残っている森林のなかの渓流を生息地としており、産地はかなり限られている、成虫は4月下旬から6月にかけて現れる。

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