アカスジキンカメムシ(昆虫シリーズ 初日カバーコレクション)

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アカスジキンカメムシ

カメムシ科

学名:Poecilocoris lewisi DISTANT

 アカスジキンカメムシの属するキンカメムシ亜科は、カメムシ科の中でも派手で美しい大型の種類をたくさん含んだ一群である。背中の部分が金属光沢のある色彩と斑紋で彩られている。

 本種の属するPoecilocoris属は、東洋に広く分布し、多くの種を含むが、わが国では本種の他にももう1種だけ、江崎悌三博士が1935年に発見命名したエキサキンカメムシ(P.splendidulus)が分布する。

 本種は体長が17~20mmで、光沢のある金緑色に淡い紅色の斑を持ち、この類では地味ながら、渋い美しさを誇っている。初夏の緑濃い林の中で出会う時の本種のこの新鮮な美しさも、死んでしまうと色があせ、生きていたときのような鮮やかさを保つ事ができない。
 幼虫、成虫ともに山地のフジ、ミズキ、コブシ、ハンノキなど、多くの広葉樹の実や葉から液を吸う。夏に葉の裏に生みつけられた卵からふ化した幼虫は、落葉の下なので冬を越し、翌年5~6月に成虫となる。幼虫は光沢ある青藍色と鮮やかな橙黄色の色彩で、成長期間も長いため、成虫よりも目にふれる機会が多い。

 本種は有名な甲虫採集家のルイス(G.Lewis)が、横浜、日光などで採集した標本をもとに、1883年ディタント(Distant)がその名をつけて記載した。日本では北海道を除いた本州、四国、九州の山地に産し、個体数は多くないが、集団発生した例もある。国外では、中国、台湾、チベットにも分布し、わが国の固有種ではない。

 poecilocoris属のカメムシでは、すでにベトナムからP.latusが切手登場している。

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