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- 57F 近代洋風建築シリーズ 創画初日カバー集
- 大浦天守堂「近代洋風建築シリーズ初日カバー」
大浦天守堂「近代洋風建築シリーズ初日カバー」
1981年8月22日発行
わが国で現存するものでもっとも古いカトリック教会で、日本の近代洋風建築の中では、ただ一つの国宝指定建造物である(国の指定の重要文化財のうち極めて優秀で、かつ、文化的意義の特に深いものが国宝にしていされる)。カトリック長崎大司教区所属。
1863年2月着工、1864年(元治元年)12月竣工。翌年2月19日長崎初殉教の二十六聖人に捧げる献堂式が行われた。設計者はパリ外国宣教会の神父で1863年に長崎へ来たフェーレとプチジャン。施工は天草出身の請負人・小山一族。とくに工事にかかわったのはプチジャン(Bernard Petitjean)神父で献堂式直後の3月17日、堂内に祭られていたフランス渡来のサンタ・マリア像の前で男女の農民10余名」の信徒を発見したのも彼である。250余年の弾圧に耐えてきた信徒が彼に向けて最初に発した言葉は「ワタシノヌネ(宗旨)アナタノムネトオナジ」であったという。
現在は五廊式会堂となっているが、創建当初は身廊(祭壇に向かって中央の柱間部分)とその両側に側廊を持つゴシックとバロック、それに日本式の海鼠(なまこ)壁を混在した様式の教会堂で、金色の十字架の輝く3本のせん塔があり、構造上は土蔵造りであった。明治8年(1875年)ごろ(明治12年説もある)現在の姿に大増改築がされ、白シックイ塗りのレンガ壁になったが、内部は木造で日本人工匠たちのみごとな技倆が発揮されている。木造の高いヴォールト(円天井)、床が一段高くなっている身廊など、全体の意匠は単純素朴な味わいを持って宗教建築にふさわしい気品の高さを示している。なお、この建築の西に隣接してい木骨レンガ造の旧羅典学校(明治8年、重要文化財)がある。
(国宝、長崎市南山手町)
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