Acernaspis orestes

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三葉虫の軟体部で一番残りやすいのが触覚ですが、脚に関しては触覚より太くて外骨格にも近いように思えますが、何故か残存する化石は少ないのです。外骨格と違い組織の組成が腐敗しやすい事もありますが、そもそも軟組織が残存する環境が余程整う必要があるのという事もあります。更に脚は大概は外骨格の下側にあるため、折角の完全体外骨格の殻を壊し捲ってまで確認はしないという理由もありそうです。質の高いシルル紀三葉虫が産出するカナダ、ジュピター層ですが、この標本を見るまで軟体部が残存する事は私は知らなかったですが、左の触覚と右前方の脚が、はっきりと分かります。

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    ktr

    2024/05/01 - 編集済み

    これはよっぽど注意して作業を進めないと、見落としてしまいそうですね。
    左にあるのは、触角のきれっぱしでしょうか。
    アンティコスティ島というのは、地図で見るとニューファンドランドの近くで、なんとなくゴトランド島を連想させますね。

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      Trilobites

      2024/05/02

      触角は、右側が残っているのですが、太いので、左にあるのは触角である可能性が低いとは思います。三葉虫由来ではない可能性もありますね。

      アンティコスティ島は、四国の半分位の大きさにウィキペディアによれば、人口266人という事で人が住むには不適なんでしょうね。世界遺産は、地質関連のオルドビス紀-シルル紀境の関係で登録されていますね。

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    trilobite.person (orm)

    2024/05/04 - 編集済み

    ジュピター層の標本で脚付きのものはごくごく稀に見かけますね。残りやすい条件だったのでしょうか。
    phacopidaのような嵩の高い種では、軟体部が残存する標本は極めて稀なので、本当に貴重なサンプルですね。ご存知の通り、軟体部と本体が残存する最適条件が違うようなので、軟体部残存標本では本体があまり綺麗ではないことが多いと思いますが、この標本では本体自体も美しく残っているのがまた良いです。

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      Trilobites

      2024/05/04

      ファコプスやシルル紀の軟体部というのも珍しいですよね。脚が残るというのも、相当な条件が必要なので、貴重な産地だと思います。ジュピター層は、ファコプス系が優勢な環境だったみたいなので、浅くて明るいサンゴ礁なのかとイメージしていたのですが、軟体部が保存できる環境は一時的な災害だったんでしょうかね。

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