新幹線新尾道駅設置実現 募金箱

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JR西日本、山陽新幹線にある新尾道駅は、近隣自治体、尾道市民有志、そして山陰から四国まで尾道市を中心として縦に連なる自治体の寄付金などで、工事費62億円を全額負担する形で設置された請願駅である。
瀬戸内海に面した街で、古くから海運による物流の集散地として栄えてきた尾道市。
山陽新幹線建設時、すでにこの場所に駅を設置しようという計画は存在していた。
当初の計画として福山から広島間の中間駅として当駅の設置計画は存在し、1駅のみを設置することになっていた。
これは、現在の三原駅への新幹線駅併設案と比べ用地買収が容易だったためである。
また、当時の三原市長の働きかけにより三原駅周辺の用地買収の同意が取り付けられたこととなり、三原駅に新幹線駅が併設されることとなった。
こうして当駅の設置が見送られたのである。
そして1988年に山陽新幹線全線開通から13年後に設置されたのが新尾道駅だ。
ちなみに、三原、尾道、福山の3市は短距離となっており、その中間にある新尾道駅は両隣との駅間は非常に短い。
その距離は三原駅まで11km、福山駅まで17kmである。
これは、山陽新幹線内の駅間距離がもっとも短い距離となり両隣の駅同士の駅間距離合計が40kmに満たないのは同駅である。
この0系形の貯金箱は新尾道駅設置前、尾道市のお店など商業施設等に設置されていたそうだ。貯金箱底の栓が紛失している。
このようなアイテムは、現在に設置された駅がどのようにして完成したのか、どのような経歴をたどって駅が計画されたのかと知ることができる非常に興味深いアイテムである。

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