雨の朝パリに死す

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 最初に言うべきはタイトルのこと。表題は『雨の朝パリに死す』ですが、公開時及び巷でのこの作品のタイトル表記は『雨の朝巴里に死す』です。なぜ、本展示アイテムのDVDがこのように元々漢字のものをカタカナ表記にしたのかは謎です。
 さて、主演のリズ・テイラー、監督のリチャード・ブルックス、原作のF・スコット・フィッツジェラルドについては後々触れる機会もあるでしょうから、別の話を。本作品の原題でもある主題曲の「The Last Time I Saw Paris」は作詞オスカー・ハマースタイン2世、作曲ジェローム・カーンというビッグネームの揃った曲で、私は長年この映画のための書下ろしだと思い込んでいましたが、実際はこの映画の製作年を遡ること14年、1940年に発表された曲で、それもかなりヒットした曲だったそうです。ですので、まず最初に曲ありきで、そこにフィッツジェラルド原作の短編「バビロン再訪」をブッコんだのが本作品だった、ということなのでしょう。
 この曲の邦題は「思い出のパリ」だそうで、ジュリー・アンドリュースの歌声が見つかりました。
#DVD #淀川長治 #雨の朝パリに死す #雨の朝巴里に死す #F・スコット・フィッツジェラルド #リチャード・ブルックス #エリザベス・テイラー #オスカー・ハマースタイン2世 #ジェローム・カーン #ジュリー・アンドリュース 
https://www.youtube.com/watch?time_continue=1&v=mCp5LwGJgw4

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  • Animals 16

    Jason1208

    2019/07/02

    昔は、フランス革命記念日の7月14日を『巴里祭』と言っていのを新聞社の月刊予定表で見た記憶がありますが、これも1933年のルネ・クレール監督映画の邦題から来ているらしく、日本ローカルの呼び方のようです。
    平成の頃には、漢字表記の巴里は珍しくなっていたように思います。

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      オマハルゲ

      2019/07/02

      「踊る大紐育」「桑港」などという邦題の映画もありましたね。 地名が漢字表記の映画は1950年代まででしょうかね? 個人的には味があって好きなんですけど。

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      woodstein

      2019/07/02

       Jason1208さん、omaharuge102さん、コメント有難うございます。漢字表記の外国の地名を用いて邦題にした映画、ということだと、巴里で他に思い浮かんだのが『巴里の屋根の下』、『巴里のアメリカ人』、チャールズ・チャップリン監督作の『巴里の女性』、他の地名では『伯林 大都会交響楽』、『たそがれの維納』、近年の作品では『倫敦から来た男』なんてのもありました。その気になって調べれば、まだまだ見つかるのでしょうが、今回はこの辺でお茶を濁させて頂きます。

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  • Lion

    toy ambulance

    2019/07/05

    「戦争と貞操」や007シリーズの初期作品みたいに再上映時にタイトルが変えられたものがありますが、この辺りはポスター等に旧タイトルも記載していた記憶があります。
     巴里が読みにくいにしても、DVD段階での変更はちょっとばかり権限踰越ではないかと思います。読みにくい字はふりがなを付ければいいのではないかと考えます。
     あと、ゴダールの「気狂いピエロ」は再上映時にもこのタイトルのままでしたが、それ以前にテレビ放映されたときは「大人の事情」で違うタイトルか、原題の Pierrot Le Fouをカタカナ書きにしてオンエアしていたような気がします。 私の記憶違いかも知れませんが。

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      woodstein

      2019/07/05 - 編集済み

       toy ambulanceさん、コメント有難うございます。邦題を決めるのはあくまで配給会社です。したがって、toy ambulanceさんが例に挙げられていた、007シリーズ初期2作『殺しの番号』『危機一発』をそれぞれ『ドクター・ノオ』『ロシアより愛をこめて』に改題した主体が同じユナイト映画だったので、これは問題ないと思います。それに対して、このフロアの展示アイテムで散見される日本公開時の邦題と異なるDVDのタイトル付けをしてもかまわないという理由は、その作品がパブリック・ドメインだから、というのがおそらく販売会社の主張で、少しでも販売数を伸ばすための工夫のつもりなのでしょうが、かえって利用者を混乱させる愚かしい行為である、と私は思っています。
       次に、いわゆる放送禁止用語がタイトルに使用されている作品の取り扱いですが、確か著書名や映画の作品名などの中に包含されている場合は、放送内で語られても問題なかったと思います。例に挙げられていた『気狂いピエロ』ですが、何かのラジオの番組で出演者がゴダールのことを語る際にこのタイトルを掲げていましたが、上記のような説明を付加していました。もっとも、差別用語・放送禁止用語の取り扱いは放送メディア間における紳士協定みたいなものですから、その用語がオン・エアされたとしても、日本では法的にはほとんど問題はありません。ただ、放送局側も無用なトラブルは避けたいですから、『気狂いピエロ』をテレビ放映する際にはtoy ambulanceさんが紹介されたような処置がとられたのかもしれません。あと、『気狂いピエロ』のリバイバル時の邦題がやはり『気狂いピエロ』,というのは、私も覚えています。というよりも、そのとき劇場(確か有楽町スバル座)に観に行きました。

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      オマハルゲ

      2019/07/05

      仕方がないとは思いますがタイトルの変更は寂しいですね。「ノートルダムの鐘」、今も違和感があります。
      過度の規制はストーリーにも及び、横溝作品「獄門島」では「『季』違いじゃしょうがない」という重要なセリフも言い換えられたりもしてますね。

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    • Lion

      toy ambulance

      2019/07/05

      「レニーブルース」の台詞ではありませんが、本当に差別的な意識が無いのであれば、言葉一つに目くじらを立てる必要も無いでしょうし、woodさんのコメントにあるような客観的で冷静な言説空間であれば、その前提で使うことも出来るかと思います。
       一方、一部のネット空間の惨憺たる状況を思えば、対象が大きいメディアほど自主規制が必要になってしまうのでしょう。
       「座頭市」のシリーズなどは、悪党のみならず三船敏郎クラスまで、視覚障害者を侮蔑する台詞を頻繁に口にするので、地上波の放送では音声カットされていましたが、最近のCSなどでは、視聴者が純粋な時代劇ファンで良識ある人々と言う前提で(と推測しています。)、最初に断りのテロップを入れて、そのまま放送していますね。

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