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- 15F 映像ソフト 英語圏20世紀末以降製作映画
- DVD「マジェスティック」
DVD「マジェスティック」
2001年製作。ストーリ・テリングの手法として使用されているのが「記憶喪失」と「人物の入れ替わり」ということになりますが、それを組み合わせることで物語を展開させるというのは、ベタであるとも言えますが、それなりに凝った設定とも言えるでしょう。あらすじは、
「1951年のハリウッド。新進脚本家のピーター・アプルトン(ジム・キャリー)は、赤狩りの嵐が吹き荒れる中、非米活動委員会から共産主義者だと名指しされる。動揺したピーターは車で事故を起こして川に転落、近くの田舎町ローソンの住人に助けられた。町の人々は彼が第2次大戦に出征して行方不明になっている英雄ルークだと勘違いし、記憶喪失になっていたピーターはルークとして生きることになる。そしてルークの父ハリー(マーティン・ランドー)は、ルークの死にショックを受けてから長らく閉めていた映画館マジェスティックの再建を決意。また、かつてルークの恋人だった法学生アデル(ローリー・ホールデン)が帰郷。ピーターは彼女に心惹かれ、町の人々の温かい気持ちに触れていくうち、次第にルークであることに馴染んでいく。そしてマジェスティックが再建。しかしその矢先、ピーターは記憶を取り戻し、やがて事故車を発見したFBIが彼を逮捕。そして審問会に。そこでピーターは、勇気をもって赤狩りを批判する。それが周囲の賞賛を呼び、見事映画界にカムバック。だがピーターはまもなくその座を捨て、アデルに会いにローソンの町へ戻る。町の人々の大歓迎を受けた彼はそこでの生活を選び、再びマジェスティックで働くのだった。」
(KINENOTEより)
「記憶喪失」と「人物の入れ替わり」に加えて、映画館の再生、そしていわゆる「(第二次)赤狩り」も盛り込み、さらにはピーターを取り巻く人間模様も折り込んだのですから、それだけでもフランク・ダラボンの演出力は見事の一言。2番目の画像にあるパッケージに、
「『ショーシャンクの空に』『グリーンマイル』 フランク・ダラボン監督が贈る奇跡と感動の3部作、ここに完結!」
なる謳い文句がありますが、作品の出来としては前の2作を凌駕している、と個人的には思っています。
あとこの作品の背景音楽にはジャズナンバーが目立ちますが、それらを支えるマーク・アイシャムのスコアが地味に素晴らしい。いずれ、サントラ盤を展示する機会があれば、その辺りも語ってみたいですね。
最後に吹替に関してですが、何といってもマーティン・ランド―を納谷悟朗氏が担当したことに尽きます。言わずと知れた『スパイ大作戦』での当たり役ですが、ランドーの他の映画出演作の吹替を納谷氏が担当することはあまりなかったので、このキャスティングを本展示アイテムのジャケットの表示で認識したときは嬉しかったですね。主な吹替はタグに表示しておきます。
https://www.youtube.com/watch?v=TK9umGHmUfg
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toy ambulance
2023/05/31 - 編集済みフランク・ダラボンはこの作品と「ショーシャンクの空に」しか見ていませんが、どちらも見終わった後の心地の良い作品でした。
ジム・キャリーとしても「トゥルーマン・ショー」と並ぶ代表作だと思います。
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woodstein
2023/05/31toy ambulanceさん、コメント有難うございます。フランク・ダラボンの監督作は結局上記3部作と『ミスト』の寡作でしたので、あまり決定的なことは言えませんが、共通していたのは紹介文でもふれたようにストーリーテリングの巧みさですね。本展示アイテム収録作とは対照的に見終わったとの心地が良くなかったホラー映画『ミスト』ですが、それでも画面に引き込まれる演出力は素晴らしかったです。
ジム・キャリーは、本作に関しては良かったかな。
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