雑誌「キネマ旬報1982年6月上旬号」

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 1982年6月1日発行。内容に入る前に個人的な話。本展示アイテムを入手したのは最近のことなのですが、実は以前にも同じものを所有したことがあり、つまり最初に読んだのは実に40年以上も前のことでした。その後、家庭内の事情で他の号とともに処分してしまったのですが、どうしても読み返したくなり、買い直しました。
 表紙の画像からもわかるとおり、今回触れるのは「外国映画音楽ベスト・テン」の特集記事についてなのですが、そのベスト・テンの結果よりも興味深かったのは「ユア・ヒット・パレード」に関する記事。昭和30年から昭和40年代半ばまでのベスト・テンとオール・ベスト100の一覧表は、時代を映す鏡の一つであり、かつ今もって知らない曲も少なからずランク・インしていたはずで、それが何だったかを確認したくなったわけです。当時とは異なり、今はネット検索できますしね。あと、「いい映画音楽とは…」という題の座談会もちょっと読み返したくなっていたので、渡りに船でした。野口久光、河野基比古,小藤田千栄子、そして日野康一の、映画評論家の中でも音楽に比較的造詣の深かった4氏によるもので、結構忘れていたエピソードもあったことが確認でき、これも意義深かったです。
 ただ、この号に関しては全32ページにわたる映画音楽特集もさることながら、『熊座の淡き星影』の日本初公開、『若者のすべて』オリジナル完全版劇場公開に合わせた淀川長治氏その他による座談会も掲載されており、どちらかというとそれが目当ての本展示アイテム再入手でありました。
 さて、ここでは『雨に唄えば』と紛らわしい題名の曲、「ユア・ヒット・パレード」オール・ベスト100の54位だった『雨に歩けば』という曲の画像を貼り付けておきます。この楽曲については詳しくは知りませんが、ジョニー・レイという歌手によるもので全米2位の大ヒットになったそうです。そして、どうも映画主題歌ではないようです。
#キネマ旬報 #映画音楽 #野口久光 #河野基比古 #小藤田千栄子 #日野康一 #淀川長治 #大滝美津雄 #雨に歩けば #ジョニー・レイ #思い出 
https://www.youtube.com/watch?v=8uCsvWgmjwg&t=3s

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    とーちゃん

    2023/03/01 - 編集済み

     充実した内容の本ですね。 4枚目の画像を ホンの一瞬、タッチの違う 和田 誠さんの絵?… と 間違えてしまいました。

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      woodstein

      2023/03/01 - 編集済み

       とーちゃんさん、コメント有難うございます。この号に限らず、少なくとも私が購読していた80年代のキネマ旬報は毎号充実した内容だった、という印象があります。あと、和田誠もどきのイラストは大滝美津雄なる人によるものなのですが、この人物、ネット検索しても全くヒットしなかったので、それほどの実績はなかったのでしょう。ですが、敬意を表してタグを追加しておきました。

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