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DVD「アンダルシアの犬」
1928年製作。ルイス・ブニュエルとサルバドール・ダリによるシュルレアリスムの傑作と評される、実験的ショート・フィルム、アナキズムに心酔していたブニュエルによる、「映画の機能を否定した映画」、という映画史において重要な位置づけがなされている作品で、かなり語り尽くされてもいますので、次段以降は思い出話などさせて戴きます。
高校生の頃、劇場で映画を観る資金が潤沢ではなかったこともあり、学園祭シーズンにはあちこちの大学の上映会に出向いたものでした。もちろん、劇場公開作の無料上映を観るのが目的だったのですが、その余波というか、副産物というか、その大学の映画研究会か何かの製作の、いわゆる自主映画も観る羽目となり、その殆どが退屈で、当時は結構苦痛で迷惑に思ったものでした。そして、その中には映像の脈絡のない羅列としか思えない作品もあり、「これは私のようなおバカな高校生の理解を超えるものなのか」と帰路の電車の中で考え込んだりもしましたが、ひょんなことからちょっと事情が分かったような気になったことがありました。
それは、おすぎとピーコのラジオ番組に大林宣彦監督がゲスト出演した時のこと、主目的は映画『転校生』の宣伝だったわけですが、それ以外にもトークは展開し、話題は当時の自主映画に及びました。大林監督は日本の自主映画に関しては草創期から活動された方であり、このラジオ放送の頃もおそらくこの類の作品に触れる機会があったようで、御自身が撮影していた頃との作風の違いについて語っておられたのですが、その中に「料理でいうと素材だけあって調理がされていない」という意味の発言があり、このときはまさに「我が意を得たり」と思ったものでした。さらに数年後、ルイス・ブニュエル監督の作品をまとめて観る機会があり、その際に本展示アイテム収録作を初見できたのですが、この25分程度のとても理解しにくい内容の作品が、私が観させられた愚にもつかない自主映画の原点にも思えました。ただ、この私の思い込みは多分浅はかなのでしょう。もしかしたら、大林監督もそれらの自主映画を観て『アンダルシアの犬』を連想したかもしれませんが、所詮は「意欲は買うが、格が違い過ぎる」くらいに感じたのかもしれない、そんな妄想をしてしまいました。
ということで、ネット検索すれば全編を収録した動画は簡単に見つかりますし、特に日本語字幕を必要とする内容でもありませんので、未見の方は御覧になってみるのも一興と思います。
https://www.youtube.com/watch?v=vJKNp7v5FOg
#DVD #淀川長治 #アンダルシアの犬 #ルイス・ブニュエル #サルバドール・ダリ #シュルレアリスム #ピエール・バチェフ #シモーヌ・マルイユ #ハイメ・ミラビエス
woodstein
2020/12/17こんな解説動画がありました。
https://www.youtube.com/watch?v=4fI4gWVgqqg
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Jason1208
2020/12/17映画の演出と分かっていても、正視できません。^^;
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woodstein
2020/12/18Jason1208さん、コメント有難うございます。私は最初にこのシーンを観たときは目を背ける暇もなく、そのまま正視してしまったのですが、その後、あれが牛の眼球を使用したシーンだと知ると、不思議と2度目以降の観賞でもすんなり観られています。おそらく、高校生の時、生物の実習で牛の眼球の解剖をした体験が生きているのかもしれません。
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toy ambulance
2020/12/18この前、眼底出血があって、眼球に注射しました。
施術前に浮かんだビジュアルイメージは、これでした。(^0^;)
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woodstein
2020/12/18toy ambulanceさん、コメント有難うございます。どうも、治療お疲れ様でした。おそらく私も、眼の施術ということになれば、この映画のこのシーンを想起したかもしれません。ところで、私は、先々週は武漢ウィルスのPCR検査とCT検査、先週は大腸の内視鏡検査と胃カメラ検査でした。飽くまで検査で治療のための施術ではなかったのですが、私も疲れました。
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