遠すぎた橋 ―特別編―

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 いきなり個人的な話ですが、「東宝チャンピオンまつり」や「東映まんがまつり」といった類いのものを除けば、いわゆるロードショーで見た映画は本アイテム収録作が最初の作品でした。ですので、それなりに思い入れはあるのですが、なにしろ3時間の長尺である上に作品そのものの内容も冗長かつ14大スターの顔見世興行的構成となっていたので、この経験をもって映画好きになったわけではありませんでした。ただ、この時に購入した映画パンフレットはその後貪るように読み込みましたね。そして、そのパンフレットに記載してあった各俳優のフィルモグラフィーの羅列は、その後の映画に関する知識の基礎となったのですが、そのことについてはこの作品のパンフレットを展示・登録したときに述べます。また、ストーリーに関することやジョン・アディスンの音楽に関しても別の機会に、さらに、本展示アイテムは2枚組で本編収録以外のディスクにはメイキングやその他のドキュメンタリーなどの特典映像が収録されていますが、ストーリーに関わる内容も含まれていますので、それらに関しても別の機会に譲ります。
 ということで、本展示アイテムに収録されている吹替についてです。本作が本邦公開されたのが1977年7月2日、最初にテレビ放映(日本テレビ「水曜ロードショー」)されたのが翌1978年10月11日及び18日でしたから、公開からわずか1年足らずのことだったわけです。まあ、その際の視聴により、劇場で観たときにはほとんどよくわからなかった作品の筋立てが多少なりとも把握できたのですが、当時はまだ中学生でしたので内容そのものを理解するところまでには至りませんでした。それはともかく、そのテレビ放映の際に制作された吹替が本展示アイテムに収録されているのですが、なかなか一筋縄ではいかないキャスティングです。例えば、ジーン・ハックマンは上田敏也氏よりも小池朝雄氏、ショーン・コネリーは瑳川哲朗氏よりも若山弦蔵氏だろう、という声も聞こえてきそうですし、他方レッドフォードを広川太一郎氏、ライアン・オニールを柴田侊彦氏は適任だろう、というのは私見です。まあ、そんな四方山話も楽しいですが、全体的に見て、本作の目玉の14大スターに配された声優諸氏はそれなりに芸達者であり、この作品だけでも1970年代後半の吹替事情の充実ぶりの一端が伺える、誠に有難い吹替の収録でした。
 その吹替の配役の主なものはタグに記しました。出演俳優の表示の直後にその俳優の吹替を担当した声優を表示しています。
https://www.youtube.com/watch?v=ZDxz6JBfero
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    toy ambulance

    2019/12/13

     残年ながら、この作品は見逃していますが、予告編を見ると、「バルジ大作戦」辺りのもう少し古い作品に比べて、使用する戦車や車両がより、それらしいものになっていますね。

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      woodstein

      2019/12/14

       toy ambulanceさん、コメント有難うございます。もう御存じだとは思いますが、とにかく戦車など軍事関係はおろか、一般の交通車両に関しても無知なので、ご指摘の点も「ああ、そんなものなのですか。」としか返せません。ゴメンナサイ。まあ、普通に考えられるのが、それこそ『バルジ大作戦』が製作された頃(1965年)より、美術面や時代考証の技術が進歩したことですかね。もっとも、『バルジ大作戦』の撮影に使用された戦車は、どこかの国の軍隊の戦車を流用したもので、実際の先頭に使用されたものとかなり型式が異なっていた、という旨をこの手の話に詳しい映画鑑賞の先輩に聞かされたことはありました。でも、最大の理由は、製作費の差でしょうね。

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    nonstop24hours

    2019/12/13

    懐かしいですね。最初にボードゲームをやってから映画をテレビで見ました。ゲームはルール(40〜50 ページぐらい有った)を友達が覚えてくれなくて、毎回一人で両軍指揮してた記憶が有ります。イギリス空挺部隊の運の悪さが印象的でした。

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      woodstein

      2019/12/14

       nonstop24hoursさん、コメント有難うございます。ボードゲームの題材になっているとは知りませんでした。まあ、この作品で描かれているマーケット・ガーデン作戦は第2次世界大戦のヨーロッパ戦線で連合軍最大の失敗という評価もあるそうなので、何かと後世の研究・考察の対象となっている、その反映なのかもしれませんね。

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    オマハルゲ

    2019/12/14

    ガルパン最終章2話で、ちらっと橋の上で試合をしてるシーンがあって思わずニヤリ、ですよw

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      woodstein

      2019/12/14

       omaharuge102さん、コメント有難うございます。といっても、「ガルパン」なるものが何なのかさっぱりわからず、ネット検索してみました。『ガールズ&パンツァー』の略で、内容は
       「戦車同士の模擬戦が伝統的な女性向けの武道として競技化され、戦車道と呼ばれて華道や茶道と並ぶ大和撫子の嗜みとして認知されている世界を舞台に、戦車戦の全国大会で優勝を目指す女子高生たちの奮闘を描くオリジナルアニメ。」(Wikipediaより)
       その中に『遠すぎた橋』にちなんだエピソードがあったという解釈でいいと思いますが、とにかく私としてはそんなマニアックなアニメ作品が存在していたこと自体が目から鱗で、新たな認識ができました。

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      オマハルゲ

      2019/12/14

      すみませんでした。詳しい内容は別にしても、「そんなアニメがあるらしいな」くらいの認識はおありかと勝手に思い込んでいました。
      以前「茨城の大洗が盛り上がってるらしいね」と、アニメに全く興味のない知り合いの人も言っていたほどだったもので…。
      色々な戦争映画へのオマージュに溢れた作品でもあります。
      個人的には食わず嫌いでしたがドはまりしてしまったアニメです。多少なりとも興味を持っていただけたら幸いです。失礼しました。

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