Calymene blumenbachii

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こちらはイギリスの代表的なカリメネ、カリメネ・ブルメンバキ (Calymene blumenbachii) 。
産地はダドリー (Dudley)。英国の代表的な古典的産地であり、18世紀の産業革命期、鉱石採掘に伴い発展した町でもあります。鉱石資源の採掘の傍ら、本種含め多くのシルル紀化石が一緒に産出し、それら化石は研究者やコレクターの手に渡りました。中でもこのカリメネは、その愛らしい見た目から人気を博したようです。Balizomaの説明でも言及したダドリー・バグの一種であります。

現在、同産地は保護の対象となっており、新規に標本を入手することは出来ません。ありし日には大量に産出したとも聞く本種ですが、蒐集家のキャビネットの中に仕舞い込まれており、コレクション市場に出回る事はけして多くありません。

派手こそ皆無ですが、シンプルな見た目にシックな色合いの本種は、いつまで眺めていても飽きることはありません。

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    Trilobites

    2023/02/19 - 編集済み

    三葉虫収集を進めて行くと本種の果たした役割など重要性が分かって来て深いですよね。単なるカリメネの標本なら、幾らでもありますが、本種などは其処に纏わる事象が調べていて面白いです。あまり加工品など興味ないですが、本種の19世紀とかのブローチなんかが出てきたら、飛びつくかもしれません。

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      trilobite.person (orm)

      2023/02/19 - 編集済み

      三葉虫蒐集はもちろん標本そのものこそ興味深いですが、加えて標本に付随する歴史にそれが産出する風土にと、タテヨコに辿っていくと、いくらでも掘り下げられて楽しいですよね。本種などは特に歴史面では話題に事欠かないので、一粒で何度も美味しい存在です。私も化石を変に磨いたり装飾したりした加工品は好きではないのですが、ブルメンバキブローチは随分前から気になってます。敢えて探し回る程ではないものの、偶々見つけたら入手しようと動く気がしますね。

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    ktr

    2023/02/20 - 編集済み

    これは三葉虫愛好家のマストアイテムですね。
    といいつつ、私はまだ入手できてませんが。
    理由は、おっしゃるように、コレクターが手放さないんですね。
    けっきょく、レプリカだけが手元に残っております。

    しかし、このレプリカ、なかなかのすぐれもので、私にはじつにありがたい存在なのです。
    いつか、そのあたりも記事にしたいと思います。

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    • たぶんTrilobitesさんの影響も大きいのだと思いますが、このカリメネとバリゾマの入手が一時期私の大きな目標でした。その後も、他のダドリーバグを蒐集しようと頑張っていましたが、遅々として進みませんでしたね‥

      お持ちのカリメネのレプリカ、気になりますね。ひょっとして、例のダイフォンのレプリカと同系統のものでしょうか。あれは非常に良いレプリカで、当時ktrさんのそれを拝見して『もうダイフォンのような幻種は、このレプリカで良いのかもしれないな』と思ったものでした。記事、楽しみに待ってます。

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