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戦場にかける橋
「戦場にかける橋」はデビッド・リーン監督による1957年度作品で、アカデミー賞では作品賞をはじめ七冠も受賞している名作です。
従来のソフト版にも吹き替えは収録されてましたが、新規録音のもので、ベテラン声優が吹き替えているにも拘らず人選ミスというか、声が全く合っていません。そこでTV版吹き替えの出番です。画像の商品では特典ディスクという扱いで別途収録される形となってます。
イギリスの名優アレック・ギネス(久米明)、ウイリアム・ホールデン(近藤洋介)、早川雪舟(鈴木瑞穂)という顔ぶれで、他にも劇団四季の日下武史氏や、珍しく悪役で有名な阿部徹氏まで起用しています。
言うまでもなく久米氏は現役の声優さんで、近藤氏はW・ホールデンのフィックス声優、鈴木氏も「ゴッド・ファーザー」でマーロン・ブランドを演じるなど、豪華な吹き替え陣です。
悪役の阿部氏を起用、と書きましたが、それ以上に別格で起用された方がおられます。「ゴールデン洋画劇場」での初放映当時、話題となった「ロッキード事件」で名を馳せた、衆議院予算委員長だった荒船清十郎氏その人です。
政治家を起用するなんて大胆なキャスティングですが、当初は日本軍の収容所長役の名優、早川雪舟の声を担当する筈でした。しかし、本職は政治家ですから吹き替えの経験などあるわけはありません。そこで、冒頭のシーンで、オリジナル版にはないナレーションを付け加えそちらを担当することで落ち着きました。
「武士道と騎士道とは、究極に於いて合致する…」という出だしのフレーズだけ今も覚えてますw 残念ながらこのナレーションは実際の製品版ではカットされちゃってますけど。それでもガヤというか、会話の後ろで聞こえている教官役も担当していて、そちらの声はちゃんと残ってるので荒船氏の声自体は聴けます。
実は政治家を声優として扱うケースは他にもあって、かつての「新自由クラブ」の河野洋平氏はディズニーアニメ「ダンボ」がTVで初放送された時にナレーションでちらっと出演してます。(他にも具志堅用高氏なども起用されてて、第一、喋らないハズのダンボの声を大場久美子がアテてるというww)
もう一人、社会党の土井たか子さんも、「北海ハイジャック」という映画で女性政治家役を演じられたことがあります。驚きです。
#洋画 #吹き替え
https://youtu.be/HFWPW789Q6I
woodstein
2018/08/31日下武史というと、リチャード・ハリスの吹替や映画「アマデウス」のサリエリ(F・マーレー・エイブラハム)の吹替などもありますが、何と言ってもテレビドラマ「アンタッチャブル」のFBI特別捜査班リーダーのエリオット・ネス(ロバート・スタック)の吹替にとどめを刺します。放映当時、あの声に魅せられてドラマを観ていた女性も少なくなかったそうで、実際に聴いてみるとそれも納得できるかな。
それはそうと、数日前私のコレクションルームに「吹替」に関する本を3点展示しました。おそらく、もうご存知の書籍だとは思いますが、確認がてら一度ご来館ください。
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オマハルゲ
2018/08/31おお、コメントありがとうございます。早速拝見させて頂きます。
日下氏も亡くなられてしまいましたね…。
コロンボの犯人役や「西部開拓史」のリチャード・ウイドマーク(フィックスの大塚周夫さんを差し置いてw)など、結構吹き替えも多かった日下さんでした。
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