Ptychoparia striata

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かつてはプティコパリア目の頭目のような顔をしていた本種だが、いまでは未確定目に他のものといっしょに放り込まれて、もはや昔日の威光はなくなった。
とはいうものの、本種がチェコを代表する三葉虫のひとつであることに変りはない。
けっして稀少種というのではないが、りっぱな標本はやはりそれなりに貴重だ。

R・フォーティはその著「三葉虫の謎」のなかで、本種について「ミスター平均」という呼称を与えている。
三葉虫の基本的なシェイプからの「いかなる方向への誇張もいっさいない」というのだが、どうだろう。
私にはそれほどプリミティヴにはみえないし、むしろボヘミアらしい奇妙な偏向を感じてしまう。

偏向というのは、ボヘミア三葉虫がもっている、一種異様な地下世界的な風情だ。
私にはそれがなぜか鉱山のイメージと重なってくる。
そこに魅力を見出せるかどうかが、この地の三葉虫を鑑賞する際の決め手になるだろう。

全長:48mm

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    trilobite.person (orm)

    2024/01/30 - 編集済み

    三葉虫蒐集を始めて間もない頃、ファコプスの館で本種記事を読んだ影響が強く、私の旧プティコパリア目のイメージといえば、まずは本種であり今でもそうです。本来眼があるべき部位から、頭鞍に伸びるstriaがメガネのブリッジのごとく特徴的で、Harpidesよろしく頭鞍が立派な鼻に見えるのもシュールです。フォーティの言う平均には当たらないように私も思いますね。

    当時は右も左もわからず気が付きませんでしたが、ここまでサイズやバランスの良いP. striataはそうそう無く、得難い標本ですね。本種には、Paradoxidesとはまた異なるベクトルで、ボヘミア種の魅力が詰まっているように思います。

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      ktr

      2024/01/30

      プティコパリアというのは、皺のある頬という意味ですから、頭部に皺のあるのはプティコパリア目に入れておけばいい、という認識だったのでしょうか?
      もしそうなら、ハルピデスが入っていたのも頷けますね。
      私の標本は、真ん中で割れたのを継いであるので、あまり良標本ではありませんが、ボヘミアらしい雰囲気はよく出ているように思います。

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    Trilobites

    2024/01/31 - 編集済み

    コレクターとしては、プティコパリア目という存在から地味な本種に注目せざる得ないですね。プティコパリア目の存亡や所属種の構成は置いといて、ormさんの認識通り満足できる(真っすぐ伸びた)個体が少なく、何時かこの個体の様な標本を探し出したい目標はあります。

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      ktr

      2024/02/01

      〇〇目の〇〇に当る三葉虫は概して地味ですよね。
      最大公約数を求めていくと、そうなってしまうのかもしれません。
      その意味ではフォーティの評は適切ですね。

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