Blu-ray+DVD「SUPER8/スーパーエイト」

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 2011年製作。とりあえず、ストーリーの一部を示します。
 「1979年の夏。オハイオの小さな町で保安官の父と暮らす少年ジョー(ジョエル・コートニー)は、ある夜、仲間たち5人と家を抜け出し、8ミリ映画の撮影に出かける。だが、その撮影中に偶然、米軍の貨物列車の大事故に遭遇。アメリカが絶対に秘密にしなければいけない、“何か”を撮影してしまう。それは実は、アメリカ政府の指示によって秘密軍事施設“エリア51”から“何か”を輸送する途中だったのだ。少年たちが事故現場に落とした8ミリフィルムの空き箱を発見した米軍は、極秘情報が何者かに目撃されたと判断して町中の捜索を開始する。やがて、町では不可解な出来事が連続して発生。犬たちが一斉に消え、9人が行方不明……。さらに、事故現場から持ち帰った白い謎のキューブが不思議な動きを始め、全てを目撃した少年たちは、真実を探しに行くことを決断する……。」
(KINENOTEより) 
 何といっても、今をときめくJ・J・エイブラムス監督、そしてスティーブン・スピルバーグが製作で、ストーリーにも関与しているわけですから、本展示アイテムを入手した際はそれなりの期待を持ったのですが、その反動もあるのでしょうか、相当落胆しました。
 一応、映像ソフトを展示する際には駄文ながら、それなりの紹介文を作成させてもらっているのですが、本展示アイテム収録作についてはどんな内容にしようか、ということにかなり悩みました。もっとも、それは認める事項が乏しいから、というわけではなく、むしろありすぎるくらい、と言ってもいい。ちなみに、本文を作成する以前に別の文章を作成していたのですが、その作業が進行するにつれてだんだん憂鬱になってきましてねぇ。結局、本文に作り直しました。だったら、そんなアイテムなんて展示しなければいいだろう、という向きもあるでしょうが、それでも言いたいことはある。それを次段以降で少しばかり述べてみます。
 思いつくだけでも、肉親の死、父親との葛藤、友情とロマンス、SF・ミステリー、サスペンス、大人への自立など様々な要素が詰め込まれ、それだけでもやり過ぎの感はありますが、そこから湧き出てきたのは、これもよくこの作品では言われているようですが「既視感」ですね。別に既視感が悪いとは言いませんが、本展示アイテム収録作に関してはむしろ「猿真似」の風情を感じてしまいました。要するに、スピルバーグはもちろん映画史にもその占める割合の高い偉大な監督ですが、その作風にはダークな側面もあり、それが自身以外の監督作品で露呈してしまった、というのが私見です。それらが具体的にどこの場面であるかを挙げ始めると冗長になるので、ここでは論じませんが、もしこの作品をスピルバーグが監督していれば、何らかのカタルシスを感じ取れる演出をしてくれたのでは、と想像してしまいます。
 あと、本展示アイテムには吹替も収録されていますが、あまり触れる気にはなりませんね。ただ、本展示アイテムにはそのキャスティングが全く表示されていません。ですので、ネット検索した結果を、主なキャスティングについてタグで表示しておきます。
https://www.youtube.com/watch?v=t-0XuYxh67w
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    chirolin_band

    2023/02/26 - 編集済み

     的外れなコメントかもしれませんが、タイトルの「スーパー8」というのは、8mmフィルムのタイプのことなのでしょうか?
    「スーパー8」と「シングル8」があり、私も一時「スーパー8」を楽しんだことがあったので、ふと思い浮かびました。映像に一瞬写し出された黄色い正方形のパッケージが、コダックの「スーパー8」っぽく見えました。(1'41" あたり)

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      woodstein

      2023/02/26

       chirolin_bandさん、コメント有難うございます。全く仰るとおりで、本展示アイテム収録作のタイトルは8mmフィルムの規格の名称である「スーパー8」に由来するものです。かつての8mmムービーには、コダックのスーパーエイトと、フジフィルムのシングルエイトの二つの規格があり、日本ではシングルエイトが主流、それに対しアメリカでは、スーパーエイトが主流だったのでしょう。 どちらも概ねひとつのマガジンでは3分強の撮影しかできず、当然撮り直しも効きませんでした。 要するに、この作品の設定である1979年は、現在のデジタルカメラ全盛の時代からは想像も出来ないようなハンドメイドな時代だったわけですが、 そのハンドメイド感覚は、エンドタイトルで流れる8mm映画で愉しめる構成になっています。

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      chirolin_band

      2023/02/26

      返信ありがどうございます。やはりそういうことだったんですね。
      「私にも写せます」のシングル・エイトのコマーシャルが有名でしたが、現実的にはコダック社の発色は鮮やかで、明らかに差がありました。
      8ミリは、映写する時も当然室内の灯りを消すので、家族全員が事前準備を整えて集合し「さあ、始めますよ」という合図でスタートする雰囲気が映画館ぽくて、わくわくしたものです。映写速度をコントロールしたり、逆回転なども簡単に出来たので、案外ビデオよりも自由度は高かった気がします。撮影は1巻3分ですが、編集して大きなリールにまとめれば、連続上映も簡単でした。編集もフィルムを肉眼で眺め、1コマ単位で出来ましたので、それは楽しかったものです。
      残念ながらハイ・コストだったので、断念することになりましたが。
      個人的な思い出話で、失礼致しました。

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      woodstein

      2023/02/27

       chirolin_bandさん、再びのコメント有難うございます。実際に8mmフィルムを使用されたのですね。学生の頃、8mmムービーは憧れの存在でしたが、当然のことながらフィルム代金や現像金額などが高額で、とても手の出せるものではありませんでした。ですので、本展示アイテム収録作でアメリカのガキどもが8mmフィルムを使用している描写は、少し違和感がありました。さて件のCMはおそらく下の動画ですかね。
      https://www.youtube.com/watch?v=o3IcRhWthOE

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      chirolin_band

      2023/02/27

      そうですね、このCMです。これは多分発売開始した頃のものと思いますが、私がベル&ハウエルのスーパー8セットを入手したのは1974年か1975年頃でした。もちろん安くはありませんでしたが、むしろ1980年代に入って一体型のビデオ・カメラ(VHS-C)を買った時の方が、ずっと「高いな」というインパクトは大きかったです。

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      woodstein

      2023/03/13

       上に貼り付けたシングル・エイトのCMに出演していた扇千景氏が、今月(2023年3月)9日午前7時56分、都内の大学病院で逝去されていたことを、松竹が13日、発表しました。89歳でした。

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      chirolin_band

      2023/03/13

      私も今日ニュースで知り、びっくりしました。ここでのコメントのことを、真っ先に思い出しました。
      ご冥福をお祈り致します。

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  • シングルは巻き戻して多重合成できるので自主映画を作る者としてはシングル一択でした。
    また90年くらいまでは新宿のヨドバシカメラだと朝一で現像に出すと夕方には出来ていたのです。なので大学に居た頃は新宿に出掛け戻って講義を受け終わったらまた新宿に行ったりしてました。
    合成カットやコマ撮りは怖くて電車の中でフィルムを確認したりしましてね。

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