DVD「キートンの探偵学入門」

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 戦前初公開の時は『忍術キートン』という邦題でしたが、1973年6月16日、フランス映画社が「ハロー!キートン」という特集上映をした際にこの邦題に改められて以来、この邦題で定着しているそうで、私も本展示アイテムを入手した際に、『忍術キートン』というタイトル名を知りました。
 さて、このフロアには本展示アイテム以外にもバスター・キートン出演作を収録したアイテムは『キートンの恋愛三代記』『キートンのセブン・チャンス』のDVDがありますが、出来、面白さなど作品の質的には本作が抜きんでており、私が観たキートン・シリーズの作品群の中では『荒武者キートン』と双璧という印象でした。
 「映写技師であったキートンは、探偵を目指して勉強中であった。ある日、恋敵にはめられて、愛する女性の父親から泥棒扱いされることに。濡れ衣を晴らすため、キートンは夢の中で上映中の映画の中に入り込み、名探偵シャーロック・ジュニアとなって活躍をする。」というのが概要ですが、その身体を張った活躍が見ていて痛快で、この手の作品があまり好みでもない私でも、かなり楽しめました。
 あと、本展示アイテムの裏書(2枚目の画像)に「ウッディ・アレン『カイロの紫のバラ』の原点、原題のコメディアンに強烈な影響をおよぼした。」とありますが、スクリーン内の虚構が現実化されるという要素を翻案したというだけで、私には異質なものに見えました。スクリーン内に入り込むか、スクリーン内から人物が出てくるか、という差異もありましたしね。その辺りのことは、『カイロの紫のバラ』に触れる機会があれば、述べてみたいです。
https://www.youtube.com/watch?v=QwiEqQevn0M
#DVD #淀川長治 #キートンの探偵学入門 #バスター・キートン #キャリア・マクガイア  

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    Jason1208

    2021/01/08

    バスター・キートンその人については、あまり良く知らないのですが、日本でも益田喜頓という役者がいましたね。
    後に浦沢直樹「MASTERキートン」という漫画で、主人公のお父さんのモデルとなっていました(多分)。

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      woodstein

      2021/01/08

       Jason1208さん、コメント有難うございます。まず、浦沢氏のマンガについては、まったく知りませんので何も言えません。ゴメンナサイ。かといって、益田喜頓も殆ど馴染みがなかったですね。僅かに『高原へいらっしゃい』というドラマでの料理長役が印象に残っているくらいですかね。

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