- woodstein Museum
- 14F 映像ソフト 英語圏60~80年代製作映画
- DVD「サブウェイ・パニック」
DVD「サブウェイ・パニック」
多少なりとも映画に詳しい方々ならば、本展示アイテム収録作がサスペンス・スリラー映画の傑作であることは御承知でしょうが、翻って一般的知名度はどうかというと、その作品の評価も含めて高いとは言い難いですね。2009年にトニー・スコット監督、デンゼル・ワシントン、ジョン・トラヴォルタ出演によるリメイク『サブウェイ123 激突』が製作・公開された際には、多少なりとも復権がなされるのかと淡い期待も抱いたのですが、それほど注目もされなかったようです。
さて、作品の内容などについては別の機会に述べるとして本展示アイテムについてですが、添付物は本作公開当時(1975年2月8日)に制作されたパンフレットの縮小レプリカ版、サントラ盤のライナーノーツなど、また1980年テレビ放映の際に制作された吹替が収録されています。まあ、パンフレットのレプリカやライナーの是非については個々人で評価が分かれるでしょうから深くは触れませんが、私個人はなくてもいいと思ったかな。もっとも、パンフレットのレプリカに関しては本物を持っている、という理由からなのですが。
ということで吹替ですが、端的に言って元の作品に負けず劣らず、素晴らしい出来だと個人的には思っています。それも、煎じ詰めれば、ロバート・ショウの吹替を担当した中村正氏の名演に尽きます。中村正氏というと、『奥さまは魔女』の冒頭のナレーションと言えばイメージしやすいですかね。吹替でも温和な中年以上の紳士ということになれば殆ど氏の独壇場ですが、本作では一転、沈着かつ冷酷な犯人役を緊張感のある語り口で演じていました。そして、その他の吹替キャストですが、主演のウォルター・マッソーを富田耕生氏、マーティン・バルサムを緑川稔氏が担当していますが、実は富田氏は他作品(『オリエント急行殺人事件』『紳士泥棒/大ゴールデン作戦』)でマーティン・バルサムを担当したことがあり、また中村氏も他作品(『サボテンの花』)でウォルター・マッソーを担当したことがあります。そんな過去作の吹替のキャリアを踏まえつつ、本作の吹替版はまさに適材適所という配役でした。
https://www.youtube.com/watch?v=ep518FVHKIU
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CRASH AND BURN 場外劇場
2022/02/25 - 編集済み吹替レビューがありがたい! 吹替収録のソフトだと気になる割に詳しいレビューが無いので嬉しいですね。
近年だと「宇宙空母ギャラクティカ」BDに吹替収録とあって購入したら
当時のTV放送版と違っててガッカリと言う事があったので。
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woodstein
2022/02/27CRASH AND BURN 場外劇場さん、コメント有難うございます。「吹替レビュー」ですか。そんな大層なことをしているつもりはないのですが、でもそう言って下さるのは有難いですね。もっとも、吹替の出来に客観的基準があろうはずもなく、結局は単なる印象、それも独断と偏見に満ちた視点に依るものですから、あくまで参考程度ということでお願いします。
ここのところ、DVDを始めとした新たな映像ソフトの展示が滞ってしまっているのですが、今後も展示アイテムに吹替が収録されている場合には、できる限り触れていくつもりですので、よければ読んでやって下さい。
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CRASH AND BURN 場外劇場
2022/02/28ぜひよろしくお願いいたします。
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