アミスタッド

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 黒人、さらには黒人差別を描いた映画はこれまでに数多く製作されてきたことは、今更特筆することもないでしょう。ごく最近でも2019年の米アカデミー賞作品賞は『グリーンブック』でしたし、この文章を作成している段階でも『黒い司法 0%からの奇跡』という映画が劇場公開されています。ではスピルバーグ関連作品ではどうかというと、ウーピー・ゴールドバーグの映画デビュー作となった『カラーパープル』は日本国内でもそれなりの知名度があるようですが、本展示アイテム収録作『アミスタッド』はその存在自体も含めてあまり知られていないようです。そもそもよほど米国史に詳しい人でなければ本展示アイテム収録作の題材となった「アミスタッド号事件」のことなど知らないでしょうしね。そんな地味な存在であるせいか、日本はおろか米国においてさえも興行的には芳しくない成績だったのですが、内容的は佳作といっていい出来で、Wikipediaによると「『シンドラーのリスト』に続く歴史映画の傑作として高い評価を得た。」そうです。作品について馴染みのない方が大半でしょうから、その概要を引き続きWikipediaから引用して以下に記します。
 「19世紀半ば、アフリカの大地でライオンを倒した24歳の男・シンケはひょんなことから拉致され、53人の仲間達と共にアミスタッド号に商品(奴隷)として積み込まれる。3日後、船はキューバ沖で遭難。その混乱をついたシンケ達は反乱を起こし、乗組員を次々と惨殺した。2ヵ月後、シンケを含む39人の生存者達は、舵取り役のルイスとモンテスに騙され、アメリカ・コネチカット州のニューヘイブンで投獄される。裁判にかけられた彼らを見た元大統領・ジョン・クィンシー・アダムズは、若い弁護士ボールドウィンの助けを借りながら、シンケ達の自由を取り戻そうとする。」
 音楽は当然のことながらジョン・ウィリアムズが担当で、サントラは名盤です、もちろん私見ですが。中でも主題曲(主題歌ともいえる)の『アフリカよ、涙を拭いて』は名曲で、現在でも折に触れて聴いています。詳しいことは本展示アイテム収録作のサントラ盤CDを展示・登録する際に述べるとして、あとは吹替についてですが、特に不満はない出来ではあるものの、かなり渋いキャスティングでした。特にアンソニー・ホプキンスを山内雅人氏が担当しているのですが、やはり石田太郎氏で聴いてみたかったですね。吹替キャストはタグに表示しておきます。
https://www.youtube.com/watch?v=BJFDOvGMD0U
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