ウィンダミア夫人の扇

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 エルンスト・ルビッチ監督作品というと、1990年代前半に再映された『生きるべきか死ぬべきか』を観たくらいで、本来なら観ておくべき『ニノチカ』なども観る機会がなく、本アイテムを入手して観たのが2作目ということですから、ルビッチ監督作品全般やいわゆる「ルビッチ・タッチ」についてはとても語る資格などありません。ですので、それを踏まえて申し上げれば、演出力に職人肌が感じられる、というのがルビッチ演出への率直な感想でした。オスカー・ワイルドの戯曲『ウィンダミア卿夫人の扇』の映画化で、ストーリー自体は四角関係の男女が最後は元の鞘に収まるという結末の分かっているものですから、要はその過程をどのくらい観客に楽しんでもらえるか、がキモとなるわけですが、ルビッチ監督にはお手の物というところですかね。この辺りの技術は上記の『生きるべきか死ぬべきか』にも通底しており、「ルビッチ・タッチ」の一端でもあるのでしょう。
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