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Mine Six Ⅲs
Mine Six Ⅲsは1956年に登場した、ズノー光学 Zunow Zuminor 75mmF3.5 を搭載した、6x6判蛇腹カメラです。
ズノー光学製のズミノール75mmF3.5が装着されていることから、ズノーを愛するコレクターからは特別視されているカメラです。帝國光学およびズノー光学のスチル用レンズは、ほとんどが「ズノー(Zunow)」銘になっていますから、このカメラのズミノールという名前はとても不思議な印象を受けます。中判6x6cm用のズノー光学製レンズは、このズミノールだけしかないはずですから、その点でも非常に貴重です。
スッキリした明快なコントラスト、特に赤色系の表現が見事で、単に赤が強調された派手な描写ではなく、正確な色再現性を持ます。6x6cm判の中判のなめらかな階調など、描写表現力に、35mmのズノーレンズとは違った、ゆとりが感じられます。
ミネシック本体もたいへん撮影しやすいカメラで、フィルム送りは自動巻き止めになっています。ファインダーも鮮明でピント合わせがしやすく、国産のこのタイプのカメラとしては、トップクラスの優れたカメラのひとつであると思います。またシャッターユニット全体をヘリコイドで前後させてピント合わせを行うようになっており、6×6判の名機といわれるドイツのスーパーシックスがレンズ前玉回転式のピント合わせであることを考えると、よりレンズ性能を重視した高級な造りのカメラとも言えると思います。