バフプリマウスロック(鶏の品種)@明治の畜産学掛図

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二十世紀初頭の畜産学掛図に載っている、アメリカ原産の淡黄色のニワトリで卵肉兼用種。
明治末の養鶏の本
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/841764/67
によれば全身白い羽毛のプリマスロックとロードアイランドレッドという品種(当時輸入されていなかったからか、この本には解説が載っていない)とを掛け合わせたものというが、もうひとつバフコーチンと淡色ブラマという品種との掛け合わせにより産まれた系統もあるとあって、何がなんだかよくわからない。
ほかの毛色のプリマスロック種にくらべると、我が国ではあんまり普及しなかったようだが、今でも多少は飼われているようだ。なおこの図では紹介されていない白色種の方は、明治二十年頃に日本にもたらされたものの、漣紋のものに押されて一時はほとんど見られなくなってしまったという。三十年代も後半になった辺りから盛り返してきて、明治末には優秀な個体も各地に現れるようになってきたとのこと。親鳥も雛も病気になりにくく、肉、卵ともに質量ともすぐれている、という特徴を生かして、現代では主に改良品種をつくるのに使われているようだ。
なお出典資料については、当研Q所「架蔵資料目録」ブログにて紹介している。
http://lab-4-retroimage-jp.seesaa.net/article/460136977.html

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