恐怖のコレラメロディを奏でる死神の図@大正後期の科学雑誌

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大正十年代当時の法定伝染病についての知識を解説した科学雑誌記事に添えられている、恐らく一八三〇年代の発生当時にフランス・パリで描かれたと思われる、コレラ蔓延の恐怖を骨の楽器を弾く死神に摸したイラスト。元図は木口木版画だろう。実感がこもっていながら、どこかユーモラスさも感じさせる絵。人々の表情や陰翳のつけ方、構図などがなんとなく『ジョジョ』シリーズのスタンド出現画面を思わせなくもないww
かつては割とヘーキで海外出版物の図版を出典も書かずに転載することが少なくなかったため、これもそうだが元図版が何に載っていたのかはわからない。なお、このコレラ流行顛末などについては次の論文がわかりやすいかも。☞大森弘「1832年パリ・コレラと「不衛生住宅」 -19世紀パリの公衆衛生-」
https://www.seijo.ac.jp/pdf/faeco/kenkyu/164/164-oomori.pdf
#レトロ図版 #伝染病 #コレラ #死神 #科学雑誌 #大正後期

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    fanta

    2019/11/13

    中世ヨーロッパのペストへの恐怖を描いた絵画に、どことなく似ていますね。というのも、それをテーマにしたトランプを見つけてしまったからなんですが^^;)
    未知なる病への恐怖をあらわす表現は、どこか似たような感じになるんですね。

    ジョジョのスタンド発動→ウケました😁

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    • J5spj8qa

      図版研レトロ図版博物館

      2019/11/14 - 編集済み

      コメントありがとうございます☆そんな絵柄のゲームカードもあるのですね〜。ご指摘のとおり、この絵は「1348年のあの恐怖が再びパリに!」というイメージで描かれたものでしょう。なにしろそれから五百年経っても、相変わらず伝染病の正体はわかっていなかったわけですから……。そういえば昔ドイツで買った、十八世紀初頭ごろのカードセットの木箱入りの覆刻版が手許にあるのですが、元々はスーツは13枚じゃなかった、というのはこれで初めて知りました。スタンド発動<もうしばらく読んでいないのですが、これ、うしろに「ドドドドドド」とかあの独特な描き文字を加えたら荒木氏の絵だと思っちゃうよな、とww

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