單冠白色レッグホーン(鶏の品種)@明治の畜産学掛図

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二十世紀初頭の畜産学掛図に載っている、採卵種の白いニワトリ。恐らく、最も馴染みがある鶏のひとつだろう。
明治末の養鶏の本
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/841764/53
によれば、レッグホーン種は採卵種として日本に最も早く輸入された品種で、イタリアでかなり古くから飼育されているが起源ははっきりせず、あるいはスパニッシュから分かれたという説もある由。「レッグホーン」という名はまるで脚の蹴爪を意味しているように錯覚してしまいそうだけれども、実は産地に近い港町であるトスカーナ地方のリヴォルノの英語名「レガーン(Leghorn)」を綴り通りに読んでしまったところからきているらしい。情報源が原語文献のみで、耳では仕入れていないからだろう。
トサカは単冠と薔薇冠とがあるが、我が国では単冠で羽毛が白か褐色のものが多いという。最大の特徴である産卵数の多さに加え、真っ白で綺麗なことが好感されて日本全国に広まったが、明治三十年代末ごろから入ってきた身体が大きめのアメリカ改良種の末裔は、今日では国内採卵種の八割方を占めているのだそう。
なお出典資料については、当研Q所「架蔵資料目録」ブログにて紹介している。
http://lab-4-retroimage-jp.seesaa.net/article/460136977.html

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