- Camera Museum
- 19F 標準レンズ
- Voigtländer COLOR-ULTRON 50mm F1.8
Voigtländer COLOR-ULTRON 50mm F1.8
カラー・ウルトロンは、フォクトレンダーブランドの一眼レフカメラVSL-1に搭載する交換レンズとして1974年より供給された凹みULTRONの後継レンズです。凹みUltron同様に7枚玉の贅沢なレンズ構成を踏襲していますが、フロント部の第一レンズが凹メニスカスではなく弱い正パワーの凸レンズに変更されている点が大きな違いです。
光学系の原型は1970年にZeiss Ikonから発売された、Rolleiflex SL35用のCarl Zeiss Planar 1.8/50ですが、このPlanarに採用された拡張ガウスタイプの設計構成は元を辿れば凹みULTRON、さらに遡るとVoigtlander ULTRONからの流れを汲んでおり、カラー・ウルトロンが登場したことで再びUltronブランドが復活したわけです。
Zeiss Ikonは1971年にカメラ産業から撤退し、Zeiss IkonブランドとVoigtlanderブランドの商標は、シンガポール・ローライに譲渡されており、これ以降の両ブランドはレンズの設計こそドイツ本国でしたが、シンガポールで製造されました。
ツァイスのプラナーも良い写りのレンズですが、カラーウルトロンも、十分に使って見る価値があるレンズだと思います。
M42-NEX ヘリコイドマウントで、ダブルヘリコイド仕様ですので、5cmまで近寄って撮影することが出来ます。マクロレンズとしても使用することが出来ます。