凡の駿

初版 2023/07/08 10:03

改訂 2023/07/08 22:50

ナディア・ブーランジェ/チェロとピアノのための3つの小品

第1曲 モデレ 節度をもって
第2曲 急がず、うれしさをもって。
第3曲 速いリズムで細かく

あまりにも多くの優れた音楽家を輩出していて、自身の作品についてはほとんどが手付かずの状態であり、また生来の自己批判の厳しさから、ボクが聴くことのできる作品は凄く少ない。

印象主義的な一面を持ちながら無調に傾斜することなく、調性的な音楽作りに終始した。

彼女自身は、自身よりもはるかに偉大な才能に溢れていたが病弱であった妹リリ・ブーランジェから一歩引いた音楽人生を送った。

作曲家としては。

自分の才能が妹にはるかに及ばないことを知悉し、妹を支えて生きた。

しかし、それは音楽教師としての彼女が20世紀に果たした偉大な足跡に影を落とすものではない。
キース・ジャレット、フランシス・シャグラン、ディヌ・リパッティ、ヤン・トルトゥリエ、ジネット・ヌヴー、イーゴリ・マルケヴィチ、ミシェル・ルグラン、矢代昭雄…多士済々
天は二物を与えないのかね。

妹リリの作品であるピアノとヴァイオリンのための夜想曲の複雑でイマジネーションに溢れた音楽なんかと比べると、とても地味である。
でも、そこには明滅する霊感を懸命に拾い上げ、ソナタのように纏めようとしたこの作品のまだ完成が少し先にあるようなたたずまいが彼女の心根を顕している。


ドビュッシーが聴こえそうだけれど、ここには女性の細やかな感性がチェロの恰幅に支えられている。
写真。遠くを見据えている口元に微笑をたたえていることに本人は気づいたろうか。

古生物を中心に動物(想像上のもの)を含め、現代動物までを描くイラストレーターです。
露出度が少ない世界なので、自作の展示と趣味として行っている地元中心の石ころの展示を中心に始めようかと思っています。
海と川が身近にある生活なので気分転換の散歩コースには自然が豊富です。その分地震があれば根こそぎ持っていかれそうなので自分の作品だけは残そうかとAdobe stockを利用し、実益も図りつつ、引退後の生活を送っております。
追加ですが、
古いものつながりで、音楽についてもLabを交えてCD音源の部屋をつくっています。娘の聴いてるような音楽にも惹かれるものがありますが、ここではクラッシックから近代。現代音楽に散漫なコレクションを雑多に並べていきながら整理していこうかと思っております。走り出してから考える方なので、整理するのに一苦労です。

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