KONISHIROKU HEXANON 1:1.8 f=52mm

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1960年に登場した小西六の最初の一眼レフカメラコニカFはニコンFよりも高価な高級機でした。そのため同じ1960年の終わり頃に廉価版であるFSが投入されます。SはスタンダードのSということのようです。Fのキットレンズは小西六渾身の52mm F1.4でしたが,FSでは50mm F2がセットされます。その後,FSの改良版(?)として1962年にFPが登場すると,セット用のレンズは50mm F2から52mm F1.8に変わります。

1965年には小西六はコニカFマウントを捨ててARマウントに変えますが,52mm F1.8はARマウントになっても継続してセット用の標準レンズとして供給されます。1973年にAutoreflex T3のセットレンズとして50mm F1.7が登場すると,ついにその座を明け渡して市場から消えていきます。しかし,52mm F1.8は10年あまりにわたって供給が続けられたため,コニカの一眼レフ用のレンズとしては目にすることが最も多いレンズのひとつです。ARマウント版の52mm F1.8は以下で紹介しましたが,ここで紹介するのはコニカFマウント版です。

https://muuseo.com/MOR/items/1

ARマウント版では途中から自動露出に対応したEE仕様のものが登場しますが,基本的に,ARマウント版とFマウント版は同じ光学系のまま,大きな変更はされていないようです。ネット上の情報によると,Fマウント版の52mm F1.8には3種類あるようですが,仕向地ごとに銘板の表示が異なっていただけのようですので大きな違いはなさそうです。また,最初期のモデルは距離環のfeet表示の数字が黄色だったようですが,途中からオレンジ色に変更されています。feet表示が黄色っぽい個体は確かに見たことがあるような気もするのですが,オレンジ色が退色しただけ,あるいは写真のホワイトバランスが悪いだけ,のようでもあって,今ひとつはっきりしません。手元の個体はfeet表示の文字がオレンジ色のバージョンです。

コニカFマウントレンズのためのミラーレスカメラに使えるマウントアダプターはまったくないわけではないですが,最近は販売されているのを見たことがありません。このレンズを何らかのカメラにマウントする最も確実な方法は小西六純正のFマウントレンズをARマウントカメラに装着するためのマウントアダプタを用いることです。このアダプタは極めてレアものであるというだけでなく,Konica Lens Adapterというまるで特徴のない当たり前な名前がついているおかげで,検索してもほかのアダプタばかりヒットしてしまって容易には見つけられません。

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KONICA HEXANON 1:1.8 f=52mm
 この個体はコニカARマウントレンズとしては初期のもので,おそらくコニカFマウントレンズ時代の光学系を引き継いでARマウント化したものだと思われます。コニカのレンズにありがちな絞り環がガチャガチャした感触で,いまひとつ落ち着きのない使用感ですが,1960年代前半のレンズとしては十分に高性能だったと思われます。Sony α7Sと組み合わせた最初のオールドレンズで,オールドレンズ にはまるきっかけとなるレンズでもありました。  このレンズによる作例はhttps://mor-s-photo.blogspot.com/search/label/HEXANON%2052mm%20F1.8 においています。 #レンズ #MF #Hexanon #AR #Konica #Konishiroku #52mm #F1.8 #標準 #単焦点
https://muuseo.com/MOR/items/1

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