化石 第72号

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日本古生物学会の日本語機関紙として1960年より発刊されている歴史ある化石雑誌です。日本語で論文を見る事ができる貴重な情本源であり、国内の化石から得られる最新の学説を広範囲に渡り知る事ができます。72号からは、前号までのB5判からA4判に紙面が拡大され、表紙もフルカラーに刷新されました。今号以降、多くの記事がHPで閲覧可能であります。この号では、「総説」にて国内三葉虫研究の第一人者である鈴木雄太郎氏が、「三葉虫:研究の総説および多様性の変遷」という論文が記載されています。(リンクより閲覧可)

http://www.palaeo-soc-japan.jp/publications/fossil/

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  • 上で挙げられた鈴木氏の三葉虫の総説、ざっと読みましたが為になって面白いですし、日本語でここまで詳しく解説している総論はそうないので本当に貴重ですね。
    まだ全部読み切れていませんが、ざっと読むだけでも、視覚の研究についての解説(nileusなどでの視覚と堆積物に潜り込んだ際の姿勢との関係、Pricyclopyge、Calolinitesなどの遠洋性の三葉虫の中でも、レンズのサイズから主に生活していた深度が予想できる事など)、盲目である事以外に洞窟性三葉虫と推定できる証拠について、など知らなかった事、気になる事が多く、読み応えのある良質な総説だと感じました。
    紹介して下さって、ありがとうございます。

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      Trilobites

      2021/01/28

      専門家向けの総説だけあって、細かいデータに基づいた記事であり、内容に信憑性が高いですよね。それでいて難解過ぎない読みやすい文章で、我々一般のコレクターであっても非常に為になる論文だと思いました。鈴木氏は以降、定期的に三葉虫に関する記事を投稿されていますので、また手持ちの号を紹介してみたいと思います。

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