Ceraurinus icarus

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カナダの希少ケイルルス、セラウリヌス・イカルス (Ceraurinus icarus) の群集プレートです。

1枚目写真の正面左側の個体はほぼ完全体です。写真4,5枚の一体はリバースで、裏側の構造が観察できます。球形のハイポストマが綺麗に残っております。部分化石を合わせれば計5体が載ったプレートであります。

類似するセラウルス (Ceraurus) と比較すると、セラウリヌスは、全体的に骨太でがっしりしている事、特に尾部の棘がトゲトゲしておらず、丸みを帯びている事 (写真6枚目) などが特徴的です。

産地は、ヴァウリール (Vaureal) 累層という、やや耳馴染みのないカナダのオルドビス紀後期の層であります。他に芋虫のような三葉虫ファイレアナ (Failleana sp.) や、セラウルスの一種であるボレアラスピス (Borealaspis numitor) などの希産種を産するようです。

愛らしく可愛らしい三葉虫です。

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  • 1. 魅惑の三葉虫 2021年01月21日 22:24
    聞きなれない種類だったので、「Ordovician Trilobites of Southern Ontario,Canada and the Surrounding Region」を開いてみましたが、実物の写真が無いんですね。相当な希少種なんだと思いますので、この様な種に注目しているとは流石です。Ceranurus系は殻が薄く崩れやすいので、良い標本と巡り合えたら躊躇したくはないのですが、一生かけてもほぼコンプリートは無理ですよね。
    2. orm 2021年01月22日 02:41
    >魅惑の三葉虫さん
    確かにOrdovician trilobites of、、には実物写真がありませんですね。この種はCeraurinus marginatusを手に入れた頃から気になっていて、ebayでポツポツと見かける事はあったものの、どれも不完全で手をだしかねていました。この標本も完璧ではありませんが、私の好きな複数体標本ですし、この辺ならいいかなと思って手を出した次第です。Ceraurus系三葉虫はどれも魅力的ですが、おっしゃるようにコンプは不可能ですね。

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