Cocteau Twins “Garlands”

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今回は、またちょっと毛色の変わったバンドを紹介します。4AD (英国)からデビューアルバムを出したスコットランドのCocteau Twinsです。まあ、4ADから出たと言うだけで、ある程度、音が想像出来る方もいらっしゃるかも知れませんね。今回は、そのCocteau Twinsのファースト・アルバム”Garlands”です。先ずは、Cocteau Twinsのバイオグラフィーを簡単に紹介します(と言って、いつも長くなる)。Cocteau Twinsは1979年〜1997年に活動していたパンドで、最初は、Robin Guthrie (G, DrumMachine), Will Heggie (B), Elizabeth Fraser (Vo)でしたが、1983年からはHeggieに代わって、マルチ奏者のSimon Raymondeが加わっています。元々はGuthrieとHeggieが1979年にスコットランドのGrangemouthでバンドを組んだのが始まりで、The Hotel Internationalと言うディスコで、GuthrieがDJをやっていた時に、17歳のFraserに出会い、この縁で、彼女はVoとしてバンドに加入したのが、Cocteau Twinsの始まりです。それで、彼等は、1982年に、John Peelのラジオ番組BBC Radio 1の為に、”Wax and Wane”や”Garlands”を含む4曲を録音しています。その後、バンドは4ADレーベルと契約し、1982年7月にデビュー・アルバム”Garlands”を4ADからリリースしますが、このアルバムは英国インディー・アルバム・チャートで2位までいき、ちょっとした成功を収めます。この時に、音楽ライター達はSiouxsie & The BansheesやJoy Division及びBauhausからの影響を受けているとかゴス・ロックとかと評していますが、概ね良好な反応でした。1983年には、EP “Peppermint Pig”をリリース。この時のツアーの後で、Higgieが脱退し、残りの2人でセカンド・アルバム”Head and Heels”を作り上げます。この頃から、オペラチックなVoとエフェクトを掛けたヘビーなGと言う「Cocteau Twins節」とも呼ばれる音楽に変わっていきます。1983年末に、Drowning Crazeのマルチ奏者Simon Raymondeが加入します。1984年から、パンドは、サード・アルバム”Treasure”含む数枚のEPをリリース、1986年には4枚目のアルバム”Victorland”をリリースしていますが、RaymondeはThis Mortal Coilのアルバム作製に関わっていたので、このアルバムは残りの2人で作製されています。その為か、アコースティックなアルバムになっています。その後、1986年には3人は、Harold Buddとのコラボ・アルバム”Moon and The Melodies”もリリースしています。そして、1985年には米国進出の為、4ADは彼等にRelative Recordsと契約させ、また、国際的にも進出させる為、彼等は大手レーベルであるCapitol Recordsと契約。その年9月に、彼等は5枚目のアルバム”Blue Bell Knoll”をリリースし、シングルカットされた”Carolyn’s Fingers”は米国ラジオ局でかかりまくり、Billboardのオルタナ・ソング・チャートで2位になります。1990年末に、彼等は、最も商業的に成功したアルバム”Heaven Or Las Vagas”をリリース、すぐ様、英国アルバムチャートで7位となります。ただし、この時期には、彼等は、4ADのIvo Watts-Russellと揉めていましたし、Guthrieの薬物依存症の問題も抱かえていました。1993年になると、FraserとGuthrieの13年間のパートナーシップも終わりましたが、彼等には1989年生まれの娘Lucy Belleがいました。それでも、彼等は7枚目のアルバム”Four-Calendar Café”をリリースしていますが、このアルバムはGuthrieのアルコール/薬物依存症のリハビリの継続・中断の繰り返しとFraserが心理療法を受けていたと言う状況を反映したものであったようです。それでも、1995年に2枚のEPを出し、1996年には、以前に戻ったかのようなギターとヴォーカルを思わせた8枚目のアルバム”Milk & Kisses”をリリースしています。そうして、1997年に、9枚目のアルバムを作製しようとし、ある程度出来ていた曲もあったのですが、やはりGuthrieとFraserの関係が壊れたことで、とても録音出来る状態ではなかったようで、Cocteau Twinsは解散となります。
以上が、Cocteau Twinsのあらましですが、今回は、彼等のファースト・アルバム”Garlands”を紹介します。この時期は、まだ、Heggieが在籍していた頃で、フランジャーなどのエフェクトを掛けた、Guthrieの金属質なギターとHeggieのややドライブするベース、それに歌い上げるようやFraserヴォーカルと、恐らくはRoland TR-606と思われるリズムマシンが、彼等の構成であり、特徴でした。曲調は、ややスローなものが多く、耽美的な部分もあり、恐らくはそのような点がJoy Divisionなんかと比べられたのかなぁ、あとは、ギターの音色やリフが、如何にも1980年前後の音だなあと思います(良い意味でも悪い意味でも)。なので、どちらかと言うと、ベース・ラインが曲を支えている感じですが、それにしても、今の耳で聴くと、聴き易いなあと言う印象です。Siouxsie & the Bansheesとかが好きならば、ハマるでしょう❗️そんなCocteau Twinsのファースト・アルバムを一度は試してみて下さい!なお、私が購入した盤はリマスタリングされて、24bit HDになった再発盤なので、音は幾分良いのかな?

A2 “Wax and Wane”
https://youtu.be/Kv8Nbz2HMRg

[full album & bonus tracks]
https://youtube.com/playlist?list=PLfimnwaZdumhRSeUXHVR03_xMXvAeGOdC

#CocteauTwins #Garlands #4AD #PostPunk #GothRock #RhythmMachine #FirstAlbum #Reissue #Remastering #24bitHD #RobinGathrie #WillHeggie #ElizabethFraser #SimonRaymonde

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    4AD

    2023/06/29 - 編集済み

    コクトーは1st LPだけで充分です。
    あとはDream Popみたいで苦手です

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      Dr K2

      2023/06/29

      そうなんですね。偶々、買ったのが、ファーストだったので。

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    ただくん

    2023/06/29 - 編集済み

    このゴスなサウンドとElizabeth のヴォーカルは大好きです。1987年頃だったかな、来日公演を後楽園ホールで観ました。生でもあのヴォーカルは素晴らしかったですよ。

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      Dr K2

      2023/06/29

      音楽的には、このアルバムは良かった印象ですね。生で観たら、また感じも変わるでしょうね。羨ましい!

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    4AD

    2023/06/30 - 編集済み

    あと シングル ペパーミントピッグだけは買っておいてください。最高傑作だと思います

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      Dr K2

      2023/06/30

      情報、ありがとう御座います😊

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